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キャンプの女性たちとの話し合い

人道支援/平和構築グループマネージャー(南スーダン緊急支援担当) 今井 高樹
2018年2月28日 更新

間があいてしまい、すみません!11月~12月に行った現地出張でみた現地の状況や活動の進捗について、何回かに分けてレポートをお届けします。

今回は滞在10日目と、11日目が休日なので12日目の活動をお伝えします。

10日目:12月2日(土)

  • マンガテン「キャンプ①」避難民女性との話し合い

今回の出張では、就学支援実施とともに、生計向上支援に向けた話し合いを予定しています。
まず最初に、マンガテン「キャンプ①」を訪問して、その話し合いを実施しました。集まってくれた女性は5人。

グループインタビューの様子グループインタビューの様子

<食料をどうやって調達しているのか?>

まず最初に、日々の食料をどう調達しているかについて、昨日、今日の食材はテントの中にあるか、それはどうやって手に入れたのか、尋ねてみました。
5人の返答はほぼ同じで、「食材なんてほとんどないが、先月『中国』から配布されたコメの袋が、まだ残っている。それを食べている」とのこと。

「中国からのコメ」というのには、びっくりしました。南スーダン政府を通じて、中国からの援助物資が入ってくるようです。しかし、食料配布は定期的なわけはではなく、配布された食料はやがてなくなってしまいます。援助された食料が手元にない時にはどうやって調達するのか、と尋ねると「ジュバの大きな避難民キャンプ(国連避難民保護施設)に行って、そこにいる親戚に分けてもらう」という答えが返ってきました。

<現金収入は?>

生活するため、砂糖とか、服とかサンダルとかを買うためにどうしても現金は必要ですが、「キャンプの女性のほとんどは、夫が(紛争で)殺されて、子どもと母親だけで生活している。仕事もないし、何もない」と言います。日雇いの仕事を見つけたところで1日働いても1日の食費にもならないし、ティーレディ(路上お茶屋)なども元手がいるので、やれない、とのことでした。
お金が必要な時はどうするのか、というと、遠く離れた親戚から送金してもらえる女性もいる一方で、別の女性は「親戚からおカネを送ってもらえないような人は、現金が必要なものは何も買わず、テントの中にあるものだけで生活するしかない」と言っていました。どこにも頼るすべのない人々も少なくありません。

<野菜栽培>

キャンプ内の女性がつくったサツマイモ畑キャンプ内の女性がつくったサツマイモ畑

でも本当に、食料配布と親戚からの支援に頼るだけの生活なのでしょうか?毎日の食事の話をしていくと、「おかずはオクラの煮物」「昨日はサツマイモを食べた」といった話が出てきます。こうした食材は配布食料には含まれていないので、「どこかで買ってきたのですか?」と尋ねると、みんなキッパリと「買ったりなんかしない」との答え。買うのではなく、自分たちで作っているのです。
「キャンプ①」には、テントとテントとの間に比較的スペースがあります。そこに家庭菜園が作られて、様々な野菜が育てられています。「収穫物を売ったりするのですか」と尋ねると「家族で食べたら、市場で売るほどは残らない」とのこと。
何を栽培しているかと尋ねると、話は一気に盛り上がりました。オクラ、ナス、キャベツ(スクマウィキ)、落花生、メイズ、ソルガム、豆類、サツマイモ、カボチャ、ハイビスカス、等々。実に色々なものを栽培しています。
種や農具は「キャンプの小学校を運営している教会系の援助団体に頼んで、支援してもらった」とのこと。しかし農具の数は十分でなく、限られた数の農具を何人かで共用しているそうです。
「もっと道具があれば、もっと野菜を育てられる」との声がありました。雨が少ない時には灌漑用具も必要です。「キャンプの近くにため池を掘るのだけれど、そこから水を運ぶのが大変。ポリタンクと、手押し車があれば、もっと水を運んで畑を広げられる」「ジョウロがあると、少ない水を畑全体にまくことができる」色々な意見が出ました。
自分たちで栽培する野菜や穀物が増えれば、食料配布だけに依存しなくても済むようになります。「キャンプ①」での生計向上支援は、家庭菜園の支援にほぼ決定しました。

12日目:12月4日(月)

11日めは休日のため、12日めについてお伝えします。

  • DMI事務所(グレイ地区)訪問

マンガテン「キャンプ①」での学用品の配布前に、小学校を運営している教会系の団体、DMIに挨拶に行き、教育支援担当のレンジスさんに面会しました。DMIは小学校の校舎を建て、現在は教員の派遣を行っているものの、学用品まで支援しているわけではなくJVCの学用品配布については「子どもたちが勉強するのに必要。ぜひ、お願いしたい」と歓迎してくれました。学校は12月にクリスマス休暇に入り、1月中旬に新学年が始まります。学用品配布は新学年が始まって1月に実施することに決まりました。

  • マンガテン「キャンプ②」避難民女性との話し合い

「キャンプ②」では、木陰に集まった数人の女性と話し合いを始めました。話し合いの間に、だんだんと周りを取り囲む人数が増えていきます。

食料不足や衛生環境についてなど、現在の窮状を訴える声が出てきましたが、今回の訪問の目的は食料や衛生用品の配布ではありません。避難民家族が自分たちの手で少しでも食べものや収入を得ることができるようになるため、JVCに何ができるかを考えることです。

現金収入を得るための活動について聞いてみたところ、野菜を作っている人もいました。収穫物は、キャンプ敷地内の小さな市場で売るそうです。しかし、キャンプ①とは違い、テントが密集しているキャンプ②では家庭菜園を作るスペースはわずかしかありません。
そのほかの現金獲得手段はについて「キャンプの外で日雇いの仕事をしようと思っても、仕事がないし、あっても日給が低すぎる」「みんな何か自分で小さな商売ができたらいいと思っているけれど、元手がないから難しい」という発言が出てきました。「難しくてできない」という話です。
でも、キャンプの中で、自分で商売をしている人が誰もいないのかと尋ねてみると、そんなことはありません。「グレイスという人が、揚げパンやクッキーを焼いて売っているのを知っている」と誰かが言いました。すると、それだったらあの人もクッキーを焼いている、あんたもティーレディをやっているじゃない、ということで、互いに指差しあって、芋づる式にスモールビジネスの実例が出てきました。実は、みんな結構やっているようです。

クッキーを作っている二人クッキーを作っている二人
グレイスさんが、茹でたサツマイモをご馳走してくれましたグレイスさんが、茹でたサツマイモをご馳走してくれました

気が付けば20人くらいの女性が集まっていましたが、市場の中に小さなスペースをもって、小売販売業をやっている人も何人かいました。その中の一人、ロイスさんは、次のように言っていました。
「援助団体からモノを受け取るのを待っているだけなんて、よくない。自分たちで何かがしたい。自分たちでおカネを稼いだりすることができたら、いつまでも待っている必要はなくなる」。
話を聞くと、女性たちのスモールビジネスは、ほとんどがキャンプ敷地内の小さなマーケットで行われているそうです。実際にキャンプ内の市場を訪れたところ、野菜や油、クッキーなどの食料品以外にも、石鹸の破片を集めて固めたリサイクル石けん販売や、ティーレディなど様々なお店が出ていました。

ロイスさんのお店ロイスさんのお店
リサイクル石鹸リサイクル石鹸

今回の訪問から、実際にいくつかの生計活動、現金収入源があるのは分かりました。これらをどう支援できるのか、どうすればもっと多くの女性たちが参加できるのか、これから考えてみなくてはなりません。

次回は学用品配布の様子についてお届けします。

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