
【ビルマ/ミャンマー地震緊急支援 第五弾活動報告】中部の230世帯に食糧を届けました!

2025年3月28日に、ミャンマー中部を震源とするマグニチュード7.7の大地震が発生し、サガイン地域とマンダレー地域で少なくとも5,000人が死亡、数万人が家を失いました。
JVCはこれまで、避難生活を送る人々へのマットレスや蚊帳の配布、家を失った人々への住宅再建や重傷者への医療費の支援、食糧や医薬品、生活必需品の配布を行ってきました。これまでの活動の詳細についてはこちらをご覧ください。
今回は、9月に実施した食糧支援のご報告となります。
皆さまのご支援により、これまで支援が届きにくかった被災者にも、健康な生活の基盤となる食糧を届けることができました。誠にありがとうございます。
2025年9月、ミャンマー中部地域において、JVCは現地パートナー団体の協力のもと、計230世帯(約920人)を対象に2回の食糧配布を実施しました。
第一回配布は、中部の僧院において実施しました。同僧院は地震以前から他地域からの避難民を受け入れており、人々は市内の住宅や僧院を転々とする不安定な生活を送っていました。地震後は、建物の被害や安全上の懸念から再び避難を余儀なくされ、僧院に身を寄せる人が増加しました。僧院長は地元の寄付により宿泊場所や食事を提供していましたが、食料供給は不安定で、人々の就労機会も限られていました。
そこで現地の人々や住職と協力し、100世帯を対象に米・油・豆のセットを配布しました。
配布後には感謝の気持ちを込めた祈りの式が開かれ、支援者と住民が希望を分かち合いました。僧院長は「多くの家族が日々の食事にも不安を抱えていた」と述べ、支援に深い感謝を示しました。

食糧配布時の様子
9月下旬には、被災地域内でも支援が届きにくい地域の一つで食糧配布を実施しました。この地域では多くの住宅が損壊していましたが、住民は被災後も損壊した家屋や借家での生活を続けており、外部からの支援はほとんど届いていませんでした。
住民の多くは、マンダレー特産の翡翠研磨業に従事していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響や政治的な不安定さにより仕事を失い、さらに今回の地震で生計手段が完全に途絶えてしまいました。また、市場で働いていた若年層の女性たちも、雇用の縮小や在宅販売への移行に伴い失業を余儀なくされていました。
JVCは現地パートナー団体とともに、このように支援が届きにくい地域を重点支援対象として選定し、各世帯に米と食用油を配布しました。数量は限られていたものの、受益者からは「暗闇の中の光のような支援だった」との声が多く寄せられ、地震後初めての支援であると語る住民もいました。
物資が限られていたため、地域リーダーと協働し、シングルマザーや高齢者世帯、収入を完全に失った家庭など、特に脆弱な世帯を優先的に選定し、130世帯に配布を実施しました。配布は混雑や不公平感を避けるため、静かな場所で秩序立って実施し、地域住民の協力と理解により、全体を通じて円滑に完了しました。

食糧配布時の様子
今回の支援活動により、マンダレー地域の2か所で計230世帯(約920人)に食糧支援を行うことができました。物的な面だけでなく、精神的な安堵も報告されています。多くの世帯が「見捨てられず、思い出してもらえた」と感じ、心の支えとなったと話していました。
「収入がなく、1日1食で過ごしていました。このお米と油はまるで祝福のようにありがたい支援でした。私たちを忘れなかった支援者の方々に心から感謝します。」
― 女性受益者
「家族を養うために働いていましたが、地震後はまったく収入がありませんでした。この支援は前に進む力と希望を与えてくれました。」
― 男性受益者
僧院長や地域リーダーからも感謝の言葉が寄せられ、支援者の健康と善行の継続を祈るメッセージが伝えられました。
現地から、直接感謝の声も届きましたので、ぜひご覧ください(※名前はすべて仮名となっております)。
ドー・エイエイさん
私の名前はドー・エイエイ、55歳です。家族は6人で、女性が4人、男性が2人います。
最近の地震で私たちの家はひどく損壊しました。それ以来、生活はとても厳しくなりました。収入が安定せず、家をすぐに修理する余裕もありませんでした。修理を始めるために少額の借金をしなければなりませんでした。
いただいたお米と食用油は、まさに必要な時に届きました。日々の生活の助けとなり、食べるものがなくなるかもしれない不安を和らげてくれました。
ご支援くださった皆さまのご親切に心から感謝します。皆さまの支援は私たちにとって本当に意義深いものでした。どうかお体を大切に、これからも困っている人々を助け続けてください。
ドー・カインカインさん
私の名前はドー・カインカイン、44歳です。家族は5人です。
私は仕立て屋をしており、夫は仲買いをしています。地震が起きてから、私たち夫婦の収入は大幅に減ってしまいました。仕事の機会がほとんどなく、生活はとても厳しい状況です。
お米と食用油を受け取ったとき、本当にありがたい気持ちでいっぱいになりました。日々の生活を支える大きな助けとなりました。
地震後に支援を受けたのはこれが初めてで、私たちにとって大きな意味を持ちます。
この困難の中でも、私たちは一人ではないと感じました。私たちを気にかけてくださる優しい人々がいることを知り、心から感謝しています。この寛大なご支援に、心の底からお礼を申し上げます。
ドー・ミンミンさん
私の名前はドー・ミンミン、45歳です。高齢の母を含む5人家族で暮らしています。
私は伝統的な揚げ菓子を販売する小さな商売をしていますが、地震以降、生活は一変しました。人々の支出は減り続ける一方で、物価は毎日のように上がり、生活はますます厳しくなっています。
毎日約18万チャット(約50米ドル)を商品づくりに使いますが、売れ残って損をしてしまう日もあります。息子たちも、地震前のような仕事を見つけることができていません。
私たち家族は、生計を立てるのに苦労している中で、この支援に心から感謝しています。いただいたお米と食用油は、日々の出費を減らし、この困難な時期に安らぎをもたらしてくれました。
皆さまのご親切とご厚意に、家族一同、心より感謝申し上げます。
皆さまのご支援のおかげで、これまでに被災で家や健康な暮らしを失ってしまった人々に、医薬品や食糧、生活必需品といった欠かすことのできない物資を提供できました。また、目標額の200万円を超えるご寄付をいただいております。多大なるご支援に心より御礼申し上げます。
今後とも、残り一回から二回の支援実施に向けて準備を進めております。引き続きご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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