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【ビルマ/ミャンマー地震緊急支援 第二弾活動報告】家や健康な暮らしを取り戻すための支援を届けました!

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2025年3月28日に発生したマグニチュード7.7の大地震から数か月が経ちましたが、被災地では、いまも多くの人々が厳しい避難生活を続けています。JVCは5月に実施した第一弾の「マットレス配布」、6月に実施した第二弾「蚊帳の配布」に引き続き、6月に第三弾の緊急支援活動として「住宅再建支援」と「医療費支援」を実施しました。

今回の支援では、地震で家を失った方々の住宅再建や、重傷を負った方への医療費支援など、暮らしの基盤を取り戻すための活動を行いました。
ご協力くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。活動報告をぜひご覧ください。

活動報告①ー 住宅再建支援

地震の被害を受けた湖沿いのとある村では、多くの家が全壊・半壊し、雨風をしのぐこともままならない状況が続いていました。住居に住めなくなった人々は皆、防水シートで作った仮設のシェルターでの避難生活を余儀なくされました。

避難生活は長期化し、雨季に入り湖の水位が上昇し始めました。多くの家族は、湖沿いにあった仮設シェルターから逃れ、浸水しないところに安全な住まいをまた探さざるをえなくなりましたが、住んでいた地域を離れて避難できる場所を見つけるのは非常に困難でした。蓄えのある人や、援助を申し出てくれる親戚がいた人は、なんとか住居を再建できましたが、そうでない人々は取り残されてしまいました。特に、高齢者世帯、地震で負傷した人がいる世帯、土地や収入がなく再建費用を捻出できない世帯など自力での再建が難しい人々は、暮らせる場所を見つけるのが非常に困難な状況に陥ってしまいました。

そこでJVCは、現地パートナー団体と協力し、上記のように特に取り残されていた3世帯の住宅の再建を支援しました。これにより、6名の男性と4名の女性、計10名が再び安全な屋根の下で眠ることができるようになりました。

現地からの声

※名前はすべて仮名となっております。

JVCが支援した世帯の一つがナンダ・モーさんの世帯です。ナンダ・モーさん夫婦は幼い息子と共に村に暮らし、トマト農園で働き、湖で観光客にボートを貸し出すことで生計を立てていました。しかし2021年の軍事クーデター以降、暮らしは困難を極めました。観光客は減り、燃料価格は高騰し、検問所によって商売は停滞しました。そして2024年には洪水が発生し、さらに今回の地震で家が破壊されました。


「家は湖に沈んでしまいました」とナンダ・モーさんは回想します。「貯金も土地もなく、行くところもありませんでした。普段避難に用いていた修道院も今回の地震で崩壊し、私たちは心身ともに打ちのめされました。」
その後、支援によって写真のように住居は再建されました。

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「あなたたちは私たちに再び希望を与えてくれました」
「家だけでなく、生きていく力も与えてくれました。」 

 - ナンダ・モーさん

村の高齢の機織り職人、ウ・ミン・アウンさんは、家の倒壊とともに仕事道具も失い、90歳を超える両親と70歳の姉と共に近隣の知り合いの家で肩を寄せ合って暮らしていました。再建された新しい家で、彼は再び家族と共に生活し、仕事復帰への希望も持てるようになりました。

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「あなたたちは私に生きる理由を取り戻してくれました。」

   -ウ・ミン・アウンさん

漁師のコ・ゾー・モーさんも、地震で家を失い家族が離れ離れになっていましたが、再建支援により再び家族全員で暮らせるようになりました。

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「毎晩、両親がいないのが寂しかった。今はまた一緒です。家族を取り戻してくれてありがとう」

-コ・ゾー・モーさん

活動報告②ー医療費支援

地震は住宅だけでなく、多くの命や健康も奪いました。とある町では、五階建てのホテルが全壊し、多くの死傷者が出ました。当時ホテルの従業員だった18歳のスー・スー・ウィンさんと19歳のニン・ニン・テッさんは建物の倒壊に巻き込まれ、深夜まで瓦礫の下に埋もれていました。

その後瓦礫の下から救出されましたが、両者とも片脚の切断と重度の内臓損傷という大けがを負いました。2人の家族はつきっきりで彼女たちの面倒を見る必要があり、仕事ができず、ホテル側からのサポートも長くは続きませんでした。収入を失った家族は、彼女たちの治療費をまかなうことができなくなりました。

そこでJVCは現地団体と協力し、緊急医療支援として入院・治療費の一部を負担しました。

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「あなたがたが助けてくれなければ、治療は受けられませんでした。体だけでなく、心も救ってくれました」
― スー・スー・ウィンさん

今後の支援について

みなさまのご支援のおかげで、被災地で家や健康な暮らしを失ってしまった人々に、安全な家、そして医療を受ける機会を提供できました。温かなご支援に、心より御礼申し上げます。

しかし、まだ支援の手が届いていない地域や人々が数多く存在します。現在、目標として掲げている200万円まであと2割ほどまできています。支援が届きにくい人々や弱い立場に置かれた方々に、できる限り支援を届けるため、ぜひご協力をお願いいたします。

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◆ご寄付はゆうちょ銀行へのお振込みでも受け付けております。  
口座番号: 00190-9-27495
加入者名: JVC東京事務所

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※ご寄付の10%は管理費に充てさせていただきます。
※万一資金が余った場合にはJVCが実施するビルマ/ミャンマーを含む調査研究・政策提言活の活動費に充てさせていただきます。

JVCのビルマ/ミャンマーに関わる活動と「ビルマ/ミャンマー」と呼ぶ理由については
こちらのページをご覧ください。

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