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イラクの赤ちゃん

中東 パレスチナ最新情報 中東担当 佐藤 真紀 佐藤 真紀 佐藤 真紀
2003年2月13日 更新

赤新月社の母子病院へ行く。
 ここでは毎日30人ぐらいの赤ちゃんが生まれているという。バグダッドにいてこの病院を訪ねるのが楽しみだ。あまり設備も良いわけではないし、手術室ではハロゲンランプが切れていてスペア・パーツもないのだという。「自動車のヘッドライトを改造して使っていますがあまりよくないですね」と病院のメンテナンスを担当しているアリさん。なんだか一生懸命なのがわかる。

湾岸戦争後の経済制裁で医療機器などのメンテナンスが十分に行えず、医療技術が低下したのと、食料や栄養不足、上水道のメンテの問題から水の質が低下して、下痢や感染症にかかって死んでしまう赤ちゃんも増えた。湾岸戦争前の90年では、乳児死亡率が63(1000出生のうち)だったのが、1999年では108まで増えている。2002年のデータも、ほとんど良くなっていないそうだ。戦争が始まれば、乳児死亡率は高くなるだろうし、戦争では、多くの市民が直接的に殺されてしまう。今イラクでは、もう戦争は避けられないといったようなあきらめムードが漂っている。でも、ここへ来ると、戦争などお構いなしに毎日赤ちゃんが産まれてくる。人々の営みは、なんとたくましいことだろうと感じる。

町へ行くとハロゲンランプを売っている店を見つけた。ヨルダンあたりから入ってくるハロゲンランプに碍子を取り替えて手術用ライトの規格に合うように改造して売ってくれる。ためしに2個買っていって、手術室に持ち込んだ。切れたランプと交換するとちゃんとついた。こういうのを技術というんだなと改めて関心する。


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