カンボジアの農村では、プラスチックゴミがあちこちに捨てられて、たまっている様子がますます目につくようになりました。プラスチックバッグの使用が近年、急増した一方、人々がそれらは自然に分解しない、という理解が薄いことも理由の一つでしょう。

環境にも健康にもよくない、ということで、JVCが環境教育を支援するカンダール県の小学校で、小学生によるゴミ拾いキャンペーンが5月31日に実施されました。今回は、バセット小学校とタプラープ小学校の4年生から6年生が200人以上参加しました。JVCは日頃、先生たちに環境教育のカリキュラム作りや環境について研修を重ねてきており、この日のキャンペーンも、その先生たちが中心になって企画から実施まで行いました。

まず小学校に集合し、地元の保健センター長のタン・キムさんを招き、ゴミをどう扱えばよい
か、プラスチックゴミの環境や健康への影響についてお話がありました。生徒たちも、自分たちで準備した寸劇で、ゴミのポイ捨ての問題を演技しました。その後、先生たちが、環境についてクイズを出し、生徒たちは、真剣に答えました。答えが合っていれば、ノートなど賞品をもらえるので、皆、次々に手をあげます。
いよいよゴミを拾いながら、地域の人々にメッセージを伝えるため、グループに分かれ、手に手にゴミを入れる袋やかごを持って、子どもたちはいっせいに四方に散っていきました。校長のヌットサルーンさんも子どもたちと一緒にかごを持ってゴミを拾っていたのですが、「昔はこんなにゴミはなかったんだがなー。問題です」としみじみ。

子どもたちのかごや袋は、プラスチックゴミだけでなく、瓶や缶、はては靴や洋服など、すぐに一杯になってしまいました。その後、ちょっと民家のない荒地の方まで歩いていき、ゴミは燃やしました。カンボジアの農村では、他にゴミ処理の手段がないので、集めたゴミの処理は、今後の課題です。その後、学校に戻り、皆、手を洗って、最後に集って、反省会をしました。
これからもこのゴミキャンペーンは続けるそうですが、いやはや、拾えど拾えどゴミはあり、まずは減らすこと、かな?