声明

【声明】国際NGO41団体によるガザ地区への自由な支援搬入を求める共同声明(2025/10/23)

ガザでは2025年10月10日に停戦が発効し、人道支援の拡充が合意されましたが、国際NGOによる支援物資の搬入は引き続き制限されています。これに対し、ガザ現地で活動する国際NGOが共同声明を発表し、JVCもこれに賛同しました。

a3acad8d0df77d1942443188cfdd580f-1761285293.png

JVCを含む国際NGOは、長年ガザの人道支援において重要な役割を担ってきました。停戦合意に基づき、一刻も早く十分な支援物資が人々に届くよう、日本政府にも一層の外交努力を求める働きかけを行っていきます。

パレスチナ・ガザ緊急支援

JVCは今日も、ガザでの支援活動を続けています。
現地パートナー団体の保健師やボランティア女性たちが、避難民サイトで子どもや妊産婦の栄養支援を行っています。物資は国連機関などと連携し確保しています。
また、現地の医療団体と連携し、次の粉ミルク・医薬品配布の準備を進めています。

冬が近づく今、ガザの人々の命と暮らしをつなぎ続けるため、改めて皆様からのあたたかいお力添えを心よりお願い申し上げます。

*ご寄付はゆうちょ銀行へのお振込みでも受け付けております。   

口座番号: 00190-9-27495
加入者名: JVC東京事務所
※通信欄に「パレスチナ・ガザ緊急支援」とご記入ください。
(手数料のご負担をお願いしております。)

*緊急支援以降も継続してパレスチナ事業を応援いただける方は、ぜひマンスリー募金をご検討ください。

Tポイントのご寄付はこちらから
*古本・不要品を通じてのご寄付はこちらから

パレスチナで活動する国際NGOによる共同声明

【声明】イスラエル当局がNGOによるガザへの救命物資の搬入申請を却下、高まる懸念

ガザ地区現地で活動する41団体は、イスラエル政府に対し、停戦合意と国際法に基づく義務を遵守し、人道支援を自由に流入させることを求めます。停戦開始以来、イスラエル当局はガザ地区への救命支援物資の輸送を恣意的に拒否し続けており、また、新たな国際NGO登録手続きの制限により、緊急の人道支援活動をさらに遅滞させています。

2025年10月10日から21日の間に、17の国際NGOが、水、食料、テント、医療物資を含む緊急支援物資のガザ地区への搬入を拒否されています。イスラエルが却下した搬入申請の94%が国際NGOのもので、その4分の3は、団体がガザ地区への人道支援の輸送を「許可されていない」ことが理由にされました。これらの団体には、長年パレスチナ当局とイスラエル当局に国際NGOとして登録され、イスラエルの新たな登録手続きが進行中の間も、法的に活動が許可されている団体が含まれます。

これらの人道支援団体は、新しい団体でも経験のない団体でもありません。何十年もガザで活動し、信頼されている団体です。このような標的を定めた排除は、イスラエル当局が停戦合意の条項とその精神の両方に違反し、援助を制限し、政治利用し続けていることを明確に示しています。

物資は梱包され、職員は態勢を整え、大規模な対応の準備ができています。今必要なのはアクセスです。イスラエル当局は、国際人道法と停戦合意の条件に基づく義務を遵守しなければなりません。

10月10日から21日の間に、国際NGOによるガザへの支援物資搬入申請99件、国連機関による申請6件が却下されました。イスラエル当局が拒否した支援物資には、テントや防水シート、毛布、マットレス、食料・栄養物資、衛生用品、衛生(トイレ)資材、補助器具、子供服などがあり、すべて停戦期間中は制限なく輸送されるべきものです。

9月末の時点で、イスラエルが却下した申請の4分の3は、国際NGOによるものでした。3月の完全封鎖開始と、イスラエルによる新たな国際NGO登録制度の導入以降、こうした拒否件数は増加しています。

停戦の発表は、パレスチナ市民にとって重要な救援の契機として歓迎されましたが、またとなる停戦違反の報道は、その脆弱性を浮き彫りにしています。支援物資の搬入拒否が続いていることは、極めて憂慮すべき事態です。 2年以上にわたる容赦ない爆撃(先週だけでも数十人が死亡)と、それによる貧困、強制避難、飢餓の末、人道支援の専門知識と物資供給を遮断することは、人命を救うための共同の努力を阻害します。

実働する国際NGOが調達した約5,000万ドル相当の必需品(食料、医療用品、衛生用品、シェルター資材)は、検問所や倉庫に積み上げられたまま、必要とする人々に届けられていません。ガザ地区のパレスチナ人は今、冬に備えており、その多くは、断熱材、暖房、清潔な水、そしてトイレ設備のない仮設シェルターで暮らしています。時間は刻々と過ぎており、直ちに円滑なアクセスが許可されなければ、防ぐことのできる死者が増えるでしょう。

これらの制限は、命を守る支援をパレスチナ人から奪い、現地団体・国家機関・国連機関・国際NGOの連携によるガザ地区の人道対応システムを損なっています。

人道支援アクセスは国際法上の法的義務であり、停戦合意による譲歩ではありません。停戦は、敵対行為の永続的な終結と、パレスチナ人の安全、尊厳、自決権に則った自由で安全、かつ原則に基づいた継続的な援助の流れを保証するものでなければなりません。これが満たさなければ、安心の約束はまたも破られてしまう危険性があります。イスラエルの新たな登録制度は撤回され、援助が自由に、妨害や制限なく流通することを可能にするべきです。


賛同団体一覧

ガザで直接、またはパートナー団体を通して活動している賛同団体:

1. ACS Associazione Cooperazione e Solidarieta'
2. Action Against Hunger (ACF)
3. Action For Humanity
4. ActionAid Denmark
5. ActionAid International
6. American Friends Service Committee (AFSC)
7. CESVI Fondazione - ETS
8. CISS - Cooperazione Internazionale Sud Sud
9. DanChurchAid
10. Diakonia
11. Finn Church Aid
12. Glia
13. HEKS/EPER(Swiss Church Aid)
14. HelpAge International
15. Humanity & Inclusion - Handicap International
16. Humanity First UK
17. IDEALS
18. Islamic Relief Worldwide
19. Japan International Volunteer Center (JVC)
20. Médecins du Monde International Network (MdM)
21. Médecins Sans Frontières
22. MedGlobal
23. Medical Aid for Palestinians (MAP)
24. Medico International
25. Mennonite Central Committee
26. NORWAC-Norwegian Aid Committee
27. Norwegian Church Aid
28. Norwegian People’s Aid
29. Norwegian Refugee Council
30. Oxfam
31. Palestinian Medical Relief Society 
32. People in Need
33. Plan International
34. Première Urgence Internationale
35. Secours Islamique France (SIF)
36. Terre des Hommes Italy
37. Terre des hommes Lausanne
38. The Center for Mind Body Medicine -  CMBM
39. The Middle East Children's Alliance
40. War Child Alliance
41. Welthungerhilfe

一覧に戻る

パレスチナ・ガザ 緊急支援に寄付する