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地域の中心としての浦島小学校 ―児童達を「仙台七夕花火祭」に招待

震災支援担当 岩田 健一郎
2011年9月22日 更新
校門から眺めた浦島小学校校門から眺めた浦島小学校

JVCが活動している鹿折(ししおり)地区には、浦島小学校という小さな学校があります。現在の児童数は11名です。浦島小学校は、昭和25年4月の開校以来、この地域に住む人々の学びを担ってきました。そして、浦島小学校で行われる行事が、この地域の人々のつながりを少なからず強めてきました。地元の人々は口を揃えて「浦島小学校はこの地域の中心です」と語ります。

震災当日、津波から難を逃れようと周辺の人々が避難したのも、この浦島小学校でした。すぐに学校の体育館が避難所として開放されました。地震発生後火災が起こり、火の手が学校まで届こうとした時、周辺の住民や教職員の方々が一丸となって、必死の消火活動に当たりました。こうして、浦島小学校とそこに避難した人々は守られました。

震災によって、大きな影響を受けたのは学校に通う子ども達です。一部の児童達は学区外へと避難したため、在校生は震災前の約半分となりました。現在も、11名の児童の内5名が、学区外からの登校を続けています。また、学校の校庭には仮設住宅が建設されました。そのため、子ども達は校庭で遊び回ることも出来ない状況が続いています。

こうした状況にある子ども達に、夏休みのよき思い出を作ってもらおうと、「仙台七夕花火祭」の主催者である公益社団法人仙台青年会議所が、被災地の子ども達を招待することを企画し、浦島小学校の児童達を招待しました。JVCは公益社団法人仙台青年会議所と浦島小学校の仲介役を担いました。参加者は、浦島小学校の児童とその保護者、教員を含めて30名となりました。

花火を眺める浦島小学校の人々花火を眺める浦島小学校の人々

8月5日、市内で集合した一行は正午過ぎに気仙沼を出発し、大型バスで仙台へと向かいました。夕方、仙台市街地の特設の観覧席に到着。花火打ち上げまでの間、子ども達は、出店を練り歩いたり、願いを込めた短冊を飾りつけたりして、思い思いに時間を過ごしました。19時15分、花火の打ち上げが開始され、約1時間半にわたって、1万6千発の花火が夜空を彩りました。打ち上げられる大きな花火を前に、子ども達ははしゃぎまわっていました。花火打ち上げ終了後、仙台市郊外に位置する秋保(あきう)温泉で一晩を過ごしました。

アーケードに取りつけられた七夕飾りアーケードに取りつけられた七夕飾り

翌日は再び仙台市街地に戻り、「仙台七夕祭」に参加しました。子ども達はアーケードに取り付けられた大きな七夕飾りを見上げながら、大勢の観光客でごった返す商店街を元気に歩き回っていました。正午過ぎ、仙台市を出発し、夕方、気仙沼に戻りました。あっと言う間に、仙台での二日間は過ぎていきました。

後日、この旅行に参加した児童の自宅を訪ねた所、その児童が一生懸命に夏休みの宿題に取り組んでいる場面に出くわしました。その児童は夏休みの思い出を作文にまとめていました。よく見てみると、そこには、「仙台七夕花火祭」の思い出が書かれていました。

震災によって、自宅を失った人々は、望まざる移転を余儀なくされ、離散してしまいました。そのために現在、それまで保たれてきた地域のつながりが失われつつあります。こうした状況下に、地域の中心としての浦島小学校があります。JVCは、浦島小学校とそれを取り巻く地域の人々との関わりを深めながら、この地に住む人々が、かつての地域のつながりを取り戻せるよう、必要とされる支援活動を続けていきたいと思います。


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