乾季のカンボジア
雨季が既に終わり、乾季に入っている2月のカンボジア。
活動地は稲刈りのあと残った藁と干からびた田んぼが広がる。この時期のカンボジアの農村は、黄色一色といった感じである。一方で、トンレサップ湖の近隣地域などでは、雨季の間は水位が高すぎて稲作ができない場所もあり、そこには雨季が終わり、水が引くと同時に田植えが行われるため、今、青々とした緑が広がっている。
黄と緑のコントラストがとても印象的なカンボジアであるが、JVCの活動地の大半は、乾季に入り、既に水が不足しつつあり、野菜や果物などを育てるには難しい環境である。かろうじて水が残っている場所では最後の野菜作りを行っているが、次の雨季がくる5月ごろまでは、この乾燥のなかで人々はくらしていかなくてはならない。
スタディーツアーの受け入れ
さて、こうした乾季の暑い中、JVCの支援者であるあおぞらプロジェクトさんが企画したスタディーツアーを受け入れた。参加者は17名と大所帯で、JVC試験農場でカンボジア流農業!?を体験してもらった。体験してもらった作業は、野菜への水やり、トマトの支柱作り、肥料作りなど。機械を使わないので全て手作業で行った。
まず、水くみはジョウロでため池から水を汲んで、水を運ぶ。カンボジアの農村には水道がないので、でホースを使って水やりなんてことはできない。水を満タンに入れると5キロぐらいになるジョウロを運ぶのが重労働。ジョウロの種類もすくないので、子供でもこの大きなジョウロで大量に水を汲んで、運んで水やりをするというのが普通。大量の水を運ぶということに優先順位がおかれているため、このサイズになったのかもしれないと思うが、畝の上を歩いて水を運ぶというのは大変な作業である。
トマトの支柱作りでは、杭を地面に打ち込み、木の支柱を立て、紐を横と縦に括り付けて完成。JVCスタッフの指導の下、紐の結び方を修得し、実際に紐を縛ったりしてもらった。縦に取り付けた紐をトマトの蔓が這って伸びていくので、とても大切な工程で、これで今後のトマトの生育が決まる。
最後に
日中とても暑い中での農作業とても大変だったと思いますが、参加者の皆さんは責任をもって最後まで農作業をお手伝いしていただき、ありがとうございました。カンボジアの農家の方が、このように手で農作業をしていることを実感して頂けたら嬉しいです。
【了】