アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
  • JVC facebook
  • JVC twitter
  • イベントメルマガ配信中
  • 文字サイズ:大きく
  • 文字サイズ:中くらいに
  • 文字サイズ:小さく
JVC English website
2012年7月23日

ネルソン・マンデラの誕生日に寄せて

南アフリカHIV/エイズプロジェクトマネージャー 冨田 沓子
2012年7月25日 更新

先週7月18日は、ネルソン・マンデラの94歳の誕生日でした。さすがに、「南アフリカの父」のお誕生日。数日前から、TV、新聞、ラジオ...どこもマンデラ一色。さらに、数年前からこの日は、『ネルソン・マンデラ・デー』として国際的にも祝われるようになっています。マンデラ氏が南アフリカの民主化のために闘った67年間を祝って、この日に67分間のボランティア活動を行うことが、南アフリカ国内でも、国際的にも奨励されています。

ネルソン・マンデラ・デーの日のトップ記事ネルソン・マンデラ・デーの日のトップ記事

先週そして今週にかけて、各地でおこなわれているマンデラ・デーのボランティア活動や、チャリティグッズが大きくメディアで取り上げられています。多くの政治家が孤児院のペンキ塗りをしたり、企業がオレンジファームなど貧困層の暮らす地域にサッカーボールや教科書などを寄付したり。

マンデラ氏の実の子どもたちは、新しいファッションブランドの立ち上げを発表し、その売上の一部は、マンデラ財団が建設を予定する小児病院に寄付されるとのこと。他にも、さまざまな企業が、「Happy Birthday」のメッセージとともに、自らの寄付内容を掲載した広告を出していました。

コカ・コーラの宣伝。数日に渡って掲載コカ・コーラの宣伝。数日に渡って掲載

マンデラという南アフリカの歴史上の重要人物であり、今でも国民の精神的支柱である人物の記念すべき日に、国民が一体となることはすばらしいことです。でも、取り上げられている行動のほとんどが単発のチャリティなことに、私は少し違和感を覚えました。

一部の報道には、マンデラ氏が年をとるにつれ、彼の名が商業目的に使われているように見受けられることを批判する記事も見受けられます。長年、マンデラ氏などが政治囚として留置されていなロベン島で育てられたぶどうを使ったワインが、この日、オークションに出されました。

「できること」からはじめようという、ネルソン・マンデラ自身のメッセージからはじまった、年に一度の67分ボランティアの呼び掛け。みんなが同じ思いを胸に行動をとるのは素晴らしいこと。でも、残りの364日をどのように過ごすのかが、私たちに本当に問いかけれれていることなのでは、と考えさせられます。

"貧しい人に手を差し伸べる"ボランティア活動は、時に、貧困、HIVなど社会的な課題を「彼ら」、他人の問題と位置づけ、直接的な目撃者であり、当事者であるはずの私たちを、その解決の責任主体から遠ざけてしまいます。

体調を崩し、数年前からあまり公けに姿を見せなくなったマンデラ氏ですが、誕生日当日は、家族と祝う姿が報道され、私は南アに来て以来初めて、マンデラ氏の今の姿を目にしました。年をとり、口を閉ざし、視線を合わせられなくなっている姿にショックを受けつつも、彼が言葉少なになってしまった今だからこそ、彼の人生が示したことを見つめなおし、私たち一人ひとりに求められている行動は何なのか、それを真の意味で問う日々にしていかなければなと、改めて思いました。

団体案内
JVCの取り組み
11ヵ国での活動
イベント/お知らせ
現地ブログ
あなたにできること
その他
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F 【地図】
TEL:03-3834-2388 FAX:03-3835-0519 E-mail:info@ngo-jvc.net