REPORT

パレスチナ ガザ

【ガザ】現金給付支援を受け取った人びとの声②

こんにちは。広報担当の大村です。

前回の緊急支援進捗報告①では、ガザに届き始めた現金(モバイルマネー)給付支援を受け取った人びとの声、特に避難に次ぐ避難の状況や、給付金で購入できたものなどを中心に最新情報をお伝えしました。

ガザ緊急支援進捗報告

1992年からパレスチナ、2002年からガザで支援活動を続けてきた私たちは、現在、3つの緊急支援活動を試みています。

その内の1つが、ガザで長年活動をともにしてきた現地NGO・アルデルインサーン(AEI)と共に実施している現金(モバイルマネー)給付支援です。

今回も、ガザ現地から届いた声をそのまま、皆様にお届けします。

支援対象者:Tさんから届いた声

生活必需品もないテントで暮らしています

私たちは現在、ガザ南部のラファに避難しています。夫は糖尿病で、子どもは5歳と3歳です。家族の誰も、収入を得られる仕事をしていません。

爆撃が始まって、私たちはまず、UNRWAが運営する学校に避難せざるを得ませんでした。 そして今はラファで、生活必需品もないテントで暮らしています。

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テントは生きるために基本的に必要な尊厳、快適さ、清潔さに欠けており、飲み水や生活に使用するためのきれいな水を手に入れるのは至難の業です。私たちが受け取る水は非常に塩辛く、濾過されていないものです。

日本の皆さんに感謝します

JVCの支援で現金支給を受けたとき、私は、神にこの祝福を感謝しました。そして同時に、この祝福が続くことを願いました。

なぜなら、私たちが置かれている状況は破滅的だからです。

現金支援を受け取って買い物に行ったとき、値段の高騰に愕然としました。非常に厳しい経済状況のため、自分のニーズを十分満たすことはできませんでした。

しかし、改めて神に感謝し、また、日本の皆さんとAEIに感謝の意を表します。そして、この困難な状況が早く終わることを願っています。

(以下は、Tさんから送られてきた購入品などの写真です)

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支援対象者:Hさんから届いた声

奇跡的に生き残っています

私はアル・ブレイジ難民キャンプにあった自宅が被害を受け、現在、デイル・アル・バラフに5カ月間避難を続けています。そして、奇跡的に生き残っています。

家族とともに、親戚や家族の友人たちと混み合った家で暮らしています。たくさんの子どもたちがいて、水不足、停電、生活必需品の高騰のため、大きな困難に直面しています。

支援金でウォータータンクを購入し、小さな容器で水を運ぶ負担から解放されました

私は、JVCからの支援金を使って小麦粉とウォータータンクを購入しました。

本当に嬉しい。何日も水を貯める必要がなくなりました。

小さな容器で水を運ぶ負担から解放され、私は幸せの絶頂にあります。肉体的にも、苦痛から解放されました。

買えた小麦粉と、買えなかったおもちゃと砂糖

子どもたちのために、小麦粉を買えたことも本当に嬉しいです。砂糖も欲しかったが、高価で買えませんでした。後は子どもたちのおもちゃも。

この戦争の中、必需品であるウォータータンクと小麦粉を優先せざるを得ませんでした。

モロヘイヤのような新鮮な野菜と赤みの肉も買いたいのですが、残念なことに、その値段は手が届くものではなく、市場にも出回っていません。

できれば、今回買うことができなかったものを手に入れられるように、またサポートしてもらえることを願います。

JVCが今回の支援で私を助けてくれたことに、心の底から感謝しています。

(以下は、Hさんから送られてきたタンクと小麦粉の写真です)

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緊急支援を続けます

JVCは引き続き、停戦への働きかけとともに、緊急支援を続けます。

今回届いた現地の声を読んで思うのは、例えばウォータータンクを購入できたHさんに対して、「購入できて、少しでも役に立てて良かった」という気持ちと、『なぜTさんはこんなひどい状況に置かれ、「小さな容器で水を運ぶ負担から解放され、私は幸せの絶頂にあります」などと思わなければならないのか?』ということです。

本来、どんな人も、このような理不尽な状況に置かれるべきではないでしょう。

この状況下で生きる子どもたちのことも、本当に気がかりです。

給付金をやっと届けることはできましたが、日々をしのぐ食料や生活必需品を揃えることを優先せざるを得ない状況のため、今回の報告にもあるように、子どもたちへのおもちゃなどの購入は、なかなか手が回りません。

小さなお子さんをもつガザの親御さんの気持ちを思うと、本当に苦しくなるばかりです。

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(Tさんから購入品とともに送られてきた写真)

緊急募金にご協力ください

今回の現金給支援の対象は100人で、1人200ドルを支援しています。

今後、この支援を拡大していきたいと考えています。

引き続き、どうかガザ緊急支援にご協力をお願いいたします。

*ご寄付はゆうちょ銀行へのお振込みでも受け付けております。   

 口座番号: 00190-9-27495
 加入者名: JVC東京事務所
 ※通信欄に「パレスチナ・ガザ緊急支援」とご記入ください。
 (手数料のご負担をお願いしております。)

*緊急支援以降も継続してパレスチナ事業を応援いただける方は、ぜひマンスリー募金をご検討ください。

Tポイントのご寄付はこちらから
*古本・不要品を通じてのご寄付はこちらから

支援活動に関する問い合わせ先

特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)
〒110-8605 東京都台東区上野5-22-1 東鈴ビル4F
電話:03‐3834-2388  FAX:03-3835-0519
メール:info@ngo-jvc.net (担当:小林)

ご寄付の10%は管理費に充てさせていただきます。

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