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整備工場での菜園づくり(ヤギに食われた編)

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2008年9月26日 更新

整備工場の中の小さな畑に芽を出した落花生。今年は雨季の雨が少ないにもかかわらず、ぐんぐんと育っています。でも、あれ?落花生よりもはるかに速いスピードで、何やら形の違う葉っぱも育っているぞ?

「あれ、雑草だよ。早く抜き取らなくちゃいけない」と言って、研修生のモモとふたりで雑草取りをしていると、別の研修生、クオリがやってきました。「おおクオリ、いいところに来た。手伝ってくれよ」言うと、クオリは「その雑草、取っちゃダメだよ」と言います。

「なにっ!?雑草は取らなきゃいけないに決まっているじゃないか」と言うモモ。私もそう思います。「クオリ、雑草取りがイヤだからそんなこと言ってるんだろ」

「違う。雑草の葉っぱが、落下生を直射日光から守ってくれるんだ。雑草取りは必要だけれど、次の雨を待ったほうがいい」というのがクオリの説明です。
「本当か?」クオリの言うことに半信半疑の私は、畑づくりの「師匠」である警備員のルバジョ(前回記事を参照)に聞きにいきました。
「ははは、研修生は分かっていないな。雑草取りは必要に決まっているじゃないか」と笑い飛ばすルバジョ。彼によると、雑草取りをしたら落下生の根元に土を盛る様にしておくと、すくすくと育つのだそうです。

落花生が順調に育つ一方で、メイズ(白トウモロコシ)はたくさん種をまいたのに数本しか育ってくれません。せめてその数本が元気に育ってくれたら・・と思っていた矢先にショッキングな事件が起こりました。ある朝、畑を見るとメイズが無残にも食いちぎられています。
「ヤギだ。ヤギに食われた」

ジュバでは町中あちこちでヤギが「放牧」されています。とりわけ、整備工場のフェンスに隣接した空き地はヤギの取引市場になっており、放し飼いのヤギが群れています。その一部がフェンスをくぐって敷地内に入ってくるのです。

翌日、警備員のルバジョに呼び止められました。「敷地内に入ってきたヤギと、その飼い主を捕まえたので来てくれ」と言います。行ってみると「逮捕」されたヤギが柱につながれているそばに、ヤギの飼い主の二人の若者がすわらされています。聞いてみると、彼らはムンダリ(南部スーダン・中央エクアトリア州を中心に住む民族グループ。牛やヤギの放牧を中心とした生活を送っている)の若者で、村からジュバにやってきてヤギの売買で金を稼ごうとしているようです。二人はルバジョに「他人の敷地内にヤギを連れ込んではいけない」と説教されてから無事「釈放」されました。

「タイホ」されてうなだれるヤギ「タイホ」されてうなだれるヤギ

「せっかくだから、ヤギ市場にいるムンダリの人たち全員に説明したほうがいい」とルバジョが言うので、フェンスの脇のヤギ市場に向かいました。ルバジョが大声で「大事な話があるからみんな集まれ」と言うと、ムンダリの人たちはフェンスの向こう側に集まって私をジロジロ見ています。どうやら私が話をしなければならないようです。

「ヤギがフェンスを越えて入ってきて作物を荒らして困っている。私たちは皆さんと仲良くやっていきたいので、もめ事が起きないよう、ヤギをフェンスの中に入れないようにして下さい」そんなふうに話すと、みんな一応分かったような顔をしています。

集まってきたヤギ市場のムンダリの人たち集まってきたヤギ市場のムンダリの人たち

南部スーダンには遊牧民と農耕民の両方(もちろんその中間的な形態も多い)が住んでいますが、内戦中にそれぞれが避難、移動した結果、内戦後は元来の農耕民の土地に遊牧民が入り込んでいるケースもあります。こうした場所では遊牧民が連れ込んだ家畜が農作物を食い荒らして住民同士の争いが起きていることもあり、和平後に解決すべき課題のひとつになっています。

とにかく、整備工場ではこれ以上「ヤギ侵入問題」が大きくならないよう、そして私のメイズが食われないように祈るばかりです。


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