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宮城県伊具郡丸森町の筆甫地区の訪問

タイ事業担当 下田 寛典
2014年7月 8日 更新
タイのインターン卒業生の吉澤武志さんタイのインターン卒業生の吉澤武志さん

6月27日は宮城県伊具郡丸森町の筆甫(ひっぽ)地区を訪問しました。筆甫まちづくりセンターの事務局長を務める吉澤武志さんからお話を伺いました。吉澤さんは、JVCが主催するタイの農村で学ぶインターンシッププログラムの6期生の卒業生です。

筆甫地区は、福島県との県境にある宮城県の山間地域です。当時を振り返って吉澤さんは言います。

「福島県と宮城県で一番最初に違ったのは放射線測定がされる/されない、という点です。筆甫の中には線量が分からないと不安だと言う人もいらしたので、図ってくれないのなら自分たちで測るしかないと決めて、自分たちで測定を始めました。具体的に線量が分かってくるようになると、少しずつ安心を取り戻せるようになりました。」

地図を見せながら震災以降の筆甫の経験を話す吉澤さん地図を見せながら震災以降の筆甫の経験を話す吉澤さん

福島と同じように放射能の汚染の被害を受けながら、補償がきちんとなされなかったことを受け、2013年5月、筆甫の人たちが賠償を求める申し立てをおこし、約1年後の6月17日、和解案を東京電力が受諾しました。

手をつないだラインの奥が福島県、手前が宮城県筆甫手をつないだラインの奥が福島県、手前が宮城県筆甫

この申し立てについて吉澤さんは、「国も県も宮城県の放射能汚染の被害は『ないもの』にしようとしました。私たちが賠償を求めたのは、お金が欲しくてやったのではありません。申し立てを通じて、ここも福島と同じだけの被害があるのだと、認めさせたかった。同じだけの被害があるのであれば、福島と同じだけの支援、たとえば子どもへの支援策も同等にしてほしい、ということを認めさせたかったのです。」と言いました。

栽培を断念せざるをえなかった地元の原木を使ったシイタケ栽培栽培を断念せざるをえなかった地元の原木を使ったシイタケ栽培

「筆甫の人たちはここで暮らしていきたいと思っています。前と同じような暮らしを取り戻したいと思っていますが、どんなに対策をしても、原発事故が起きてしまったら取り戻せません。山菜は地元の人々が集って楽しむコミュニケーションツールでした。そうした日常のコミュニケーションがう奪われたのです。そして、福島とも違うと言われました。そういった孤立の状況が生まれ、それが住民の尊厳を傷つけました。放射能の問題に県境は関係ありません。」

タイの参加者からは、次のような声が聞かれました。

「原発事故の問題は福島の固有の問題でないことがよく分かりました。県を超えた問題であり、もっと言えば、国を超えた世界の問題です。国を超えた問題だからこそ、タイ人が日本で起きた事故を他人事ではなく、このような交流を通じて人とのつながりを育む中、『ではどうやって解決していったらいいだろう』と議論し模索していく事が重要なのではないでしょうか。」

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