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2017年3月29日

ジュバ郊外、避難民キャンプ訪問
2017年3月ジュバ訪問②

人道支援/平和構築グループマネージャー(南スーダン緊急支援担当) 今井 高樹
2017年5月30日 更新

前回から続く)

ジュバの避難民キャンプといえば、日本の自衛隊も建設に従事した国連の避難民保護施設(約4万人を保護)がよく知られていますが、それ以外にも規模の小さなキャンプがいくつかあります。
昨年の9月に私たちが支援したのはそれらのひとつ、ナイル川の対岸にあるグンボ地区のキャンプでした。昨年7月の戦闘の際に避難してきた280世帯が生活していました。

マンガテン避難民キャンプの入口付近。中央遠景に見えているビルは自衛隊の宿営地に隣接し、報道によれば、昨年7月の戦闘時には副大統領派が立てこもって宿営地越しに政府軍と銃撃戦を繰り広げたマンガテン避難民キャンプの入口付近。中央遠景に見えているビルは自衛隊の宿営地に隣接し、報道によれば、昨年7月の戦闘時には副大統領派が立てこもって宿営地越しに政府軍と銃撃戦を繰り広げた

「しかし、それ以前からあるキャンプも、現状は同じか、もっと厳しいかも知れません」
そう話すのは、私たちの現地協力団体であるカリタス・ジュバ教区事務所のネイマットさん。彼女が例に挙げたのは、ジュバの北郊にある、マンガテン(現地の言葉で「二本のマンゴーの木」の意)と呼ばれる地区のキャンプです。
「2015年に設立されたキャンプですが、この半年くらいは何の支援も入っていないと思います」
「どうしてなんでしょう?」
「手が回らない、それに尽きると思います。今の南スーダンは、あちこちで新たな避難民や飢饉が発生していますから・・次から次に起きる危機への対応に追われて、以前からあるキャンプが、どうして置き去りにされてしまうのです」

もっとも、国連やNGOがマンガテンで活動しない理由は他にもあるのかも知れません。
あるNGO関係者は「あそこは、キャンプの住民の中で争いがあり、活動をしていくのが難しい。どこの団体も敬遠している」と話していました。
「キャンプの中の争い」とは、今の南スーダンの内戦状況を反映したものです。マンガテンは、元々、元副大統領の出身民族であるヌエル人たちが多く住んでいる地区です。なので、2013年12月の内戦勃発時には、ディンカ人(大統領の出身民族)を中心とする政府軍や民兵、武装集団の襲撃を受け、激しい戦闘が行われました。戦闘が収束したあと、マンガテンには各地で家を失ったヌエル人、ディンカ人、またその他の民族が避難民として流入、2015年にはキャンプが設立されました。つまり避難民キャンプには「敵対関係」にある民族グループが同居しおり、そこにある(はずの)緊張関係から、「あのキャンプには関わりたくない」という心情になるのでしょう。
しかし、カリタスのスタッフの話では、最近のマンガテンで具体的な「抗争」や「事件」が起きているわけではありません。異なる民族グループから構成される自治会のようなものがあり、キャンプの取りまとめ役となっています。マンガテンを敬遠するのは、「民族対立」のイメージに引きずられている部分があるのかも知れません。

さっそく、カリタスのスタッフと一緒にマンガテン避難民キャンプを訪問しました。
市街地を抜け、自衛隊の宿営地を右手に見ながら少し先を左に折れるとキャンプです。空港の滑走路に近いため、着陸直前の飛行機が頭の上をかすめていきます。小雨が降り出しました。ジュバは乾季から雨季への移り変わりの時期に入っています。

キャンプのゲートから中に入ってクルマを止め、カリタスのスタッフが自治会のリーダーを呼びにいきました。
「どうも、リーダーは留守のようだ」
リーダーの許可を得ない限り、私たちはキャンプの中を歩くこともできません。
私たちの姿を見て、キャンプの女性のリーダーが近づいてきました。
アンジェリーナさん。長身で、肩から膝下まで青い布をまとっています。
「あいにく今日はリーダーがいません。リーダーの許可がなくては私も外部の人と話をすることはできません」

私たちは日を改めて再訪することにしました。
「行政の許可を取って、救援復興委員会(南スーダン政府の人道支援担当部局)にも同行してもらった方がいいな」
カリタスのスタッフも、手順を踏んで出直すべきと考えたようです。

クルマを市内に向けると、雨足がだんだん強くなってきました。

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