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その後の車両整備工場

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2010年5月26日 更新

2010年3月をもって私たちの難民帰還支援事業は終了しました。私たちが運営してきた車両整備工場も「JVC」の看板を下ろし、今はスーダン教会評議会(SCC)が運営を引き継いでいます。

JVCが2006年に事業を始める以前、元々この整備工場はSCCが運営していました。工場の設立は1972年にさかのぼります。当時、スーダンの第1次内戦(1955〜1972年)が終了し、帰還してくる難民を運ぶ国連車両の整備をするため、教会組織として人道支援活動を行っていたSCCが整備工場を設立したのでした。当時は活況を呈していた工場もその後、1983年に第2次内戦が始まり戦闘が激化する中で操業を停止し、半ば打ち捨てられた状態で内戦の終了を迎えました。その後、工場運営を委託されたJVCが、スーダン人スタッフとともに再建を進めてきました。

そして3年半の間に工場の再建は終了し、いよいよ再び「SCC」の看板を掲げることになったのです。

SCC工場を支えるのはこの人。工場長のサイモンさんSCC工場を支えるのはこの人。工場長のサイモンさん

工場を知る人の中には、「JVCが撤退したらスーダン人だけで運営するのは無理だろう」、「客も次第にいなくなるに違いない」と言う人たちもいました。しかし、工場は整備作業から総務、会計にいたるまですべてJVC時代から働いてきたスーダン人スタッフの手で運営されています。1ヶ月あたりの整備台数も約50台と、昨年来の水準を維持しています。「整備の質が下がるのでは?」と心配する声もありましたが、実のところ、昨年3月に既に日本人整備士は離任しており、その後の1年間はスーダン人だけで整備してきたのです(ちなみに現地代表の私は整備士ではなく、工場のマネジメントを担当してきました)。ですから、JVCが撤退しても整備スタッフの陣容は変わりません。

車両を持ち込んでくる顧客は南部スーダン政府の各省庁、それに日本のNGOをはじめとする国際NGO、援助団体、教会団体です。SCCに運営がバトンタッチされてから、既に教育省、住宅省などと新規の車両整備契約を結んでいます。教育省の車両担当者、タバンさんは「今まではドライバーが勝手にあちこちの整備工場にクルマを持ち込んでいたので、整備状況もマチマチだった。整備を1ヶ所で行いたいと思っていたところ、SCC整備工場なら信頼できるよって、交通省から紹介されたんだ」と言っています。

ラジエーターの修理について学ぶ新しい研修生たち ラジエーターの修理について学ぶ新しい研修生たち

JVCは2期にわたる研修で34名の整備士を育ててきましたが、この研修を継続するかどうか、SCC整備工場のスタッフで話し合いが持たれました。「この工場の目的のひとつは、スーダンの次代を担う若者を育てることだ。研修は継続しよう」「でも、実地研修を受けさせることはできても、学科授業を行うためには専任講師が必要だ。そのための資金はどうするのか?」そうした議論の中から、「今後は研修生から授業料を徴収して、専任講師の給与に充てよう」との方向性が決まったようです。「多少の授業料を払っても整備士になりたいと真剣に思う若者がいるはずだ」

いざ、募集を開始してみると定員を上回る応募がありました。女性の応募者もひとりいます。ここから10名を採用し、研修がスタートしました。「去年までの研修は難民が対象だと聞いたので自分は応募しなかったが、今回はチャンスだと思った。自分の家族は内戦中もジュバに残っていたので難民ではないけれど、大変な苦労をしてきたのは同じ。ここで技術を身につけて、はやく1人前の整備士になりたい」と言う研修生のピーター。1年後の彼らが楽しみです。


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