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エンジン・オーバーホール

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2009年10月 1日 更新

JVC整備工場が修理する主力車種は、トヨタ・ランドクルーザー。ちょっとした馬力が要求されるこのクルマのエンジンはボリューム感のある直列6気筒。工場の中では、あちこちでこのエンジンが取り外され、整備士や研修生が作業しています。

エンジンの取り外しには専用のクレーンを使うエンジンの取り外しには専用のクレーンを使う

「最近、エンジン分解修理(オーバーホール)の注文がやたらに多い。去年まではこんなことはなかった」と苦笑いするのは、工場長のサイモンさん。「2005年に内戦が終結して難民の帰還が始まり、UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)をはじめ多くの国連機関、NGOが人道支援活動を開始した。その頃に購入したクルマが、南部スーダンの過酷な環境の中で最近になってガタが来ている」

今日も、国際NGOがエンジンの調子が悪いクルマを持ち込んできました。「この整備工場の評判を聞いて来たんだ。この前、ここでエンジンを分解修理した別のNGOのクルマが、すごく調子良く走っているみたいだからね」

良い評判が広まるのは何ともありがたい話ですが、数えてみると、整備スペースに入っている8台のうち半分がエンジン分解修理のための入庫。まるで、重症患者を専門に扱う病院のようになってしまいました。

「クルマは人間の身体と同じ。とってもデリケート。特にエンジンの分解修理には細心の注意を払わなくてはならない」とサイモンさんは朝礼でスタッフ・研修生を前に力説します。「分解したら根気よく洗浄して、少しでもキズがないか、破損していないか、見極めなくてはいけない。少しの破損や摩耗でも、そこからシリンダー内の圧力が漏れて、十分なエンジン出力が得られなくなる。自分の修業時代は、洗浄ばかり何年もやらされたものだ」

ピストンを手に研修生に説明する指導員アニャマピストンを手に研修生に説明する指導員アニャマ

さて、研修生たちは分解修理に興味津々。サイモンさんの言う通り、まずは洗浄が彼らの役割ですが、少しでも知識を得ようとベテラン整備士の作業を見つめています。

真剣な表情で作業を見つめる真剣な表情で作業を見つめる

「自分にも手伝わせてくれ」と言ってきたのは、昨年の研修コース卒業生で現在は整備士として働くボスコ。「自分が研修生の時には、エンジン分解修理なんてやる機会がなかった。だから分解修理の仕方も知らないまま整備士になっちゃったけど、これじゃ一人前とはいえない。もっと勉強したい」熱心な彼に刺激されたのか、ほかの卒業生たちも競うように作業に参加してきました。

若手整備士のボスコ(右奥)も作業に参若手整備士のボスコ(右奥)も作業に参

車両の老朽化について「南部スーダンでの3年は、ほかの国の10年以上にあたる」と言う整備士もいます。劣悪な道路状況だけでなく、燃料(ディーゼル)の粗悪な品質が、クルマに深刻なダメージを与えています。

しかし、UNHCRはじめクルマの持ち主である国連機関、NGOには申し訳ありませんが(笑)、さまざまなダメージを負った車両は研修生にとって格好の勉強材料です。ベテラン整備士の指導でエンジン分解修理をしながら、今日も彼らは多くのことを学んでいます。


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