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ガザ:ヒヨコがかえった!

パレスチナ現地代表 福田 直美
2010年12月10日 更新

「いいニュースがあるよ」とコーディネーターのファリッドさんから、ガザに行く前に連絡がありました。養鶏に参加する一人、アティアさんが卵を孵化させ、10羽のヒヨコがかえったとのこと。強いといわれる地元産の品種のニワトリであっても2〜3年後には卵を産まなくなります。どのタイミングで孵化について皆がトレーニングを受けるのがよいか、生産が安定するまで待ってからの方がよいかと考えていたところでした。そこで、早速ヒヨコがかえったとのニュース。私が喜んでアティアさんを訪問したのは言うまでもありません。

「部屋」の中に入っていくニワトリとヒヨコたち「部屋」の中に入っていくニワトリとヒヨコたち

彼の家の前では、子どもたちが元気に私たちを迎えてくれました。10羽のヒヨコはお母さんニワトリ1羽とともに、他の8羽のニワトリとは違うところで飼われています。お母さんニワトリの後ろを一生懸命ついて回る姿が愛らしく、それをアティアさんの子どもたちが嬉しそうに見つめています。その一人、イブラヒム君は3羽のヒヨコ担当とのこと。エサの大麦をヒヨコに向かって投げ入れ、アティアさんに「エサをやり過ぎるな」と注意されているそのやり取りも微笑ましく感じられます。アティアさんは以前ニワトリを飼っていたことがあり、自然孵化させる方法は知っていたそうです。ニワトリは「21日間、卵を抱いてあたためていた」そうで、20個のうち10個、つまり半分の孵化に成功したようです。「これから雨が降る季節だから、ニワトリもヒヨコも濡れないように『部屋』を作った」と、ニワトリたちが中に入るスペースを見せてくれました。また、「猫がヒヨコを狙っているんだ。猫に食べられてしまわないように夜はちゃんと『部屋』を閉じておく」そうです。確かに家の塀には、ヒヨコを狙っているのを悟られないようにか(?)、猫がこちらに背を向けて寝そべっています。

出迎えてくれた、アティアさんの子どもたち(加えて近所の子どもたちも集合)出迎えてくれた、アティアさんの子どもたち(加えて近所の子どもたちも集合)

アティアさんには6人の男の子、3人の女の子がいます。以前はイスラエルで木を切る仕事をしていましたが、2002年以来イスラエルに行くことが出来なくなってしまいました。1年半ほどまえに国連機関から3ヶ月の雇用創出の仕事を得て以来、仕事はなく、その時の収入で生活をつないでいます。「全てのヒヨコを大きく育てて、まずは数を増やしたい。ニワトリを売ることも食べることもそれからだ」と言います。11羽で始まったニワトリが、彼の家族の食生活を変えていくことを期待したいと思います。

8月に養鶏を開始して以来、アティアさんのニワトリの卵の生産数は、参加する全10家族の中でも常にトップレベルです。また、同じくトップレベルの卵の生産数を保つ家族を訪問しました。アイシャさんの10羽のニワトリは毎日3個くらい卵を産んでおり、多い日は6個産むとのこと。アイシャさんも養鶏の経験があり、「3月くらいになったら暖かくなって孵化もさせやすいから、もうしばらくは卵を食べ続けて、春になったら増やすわ」と言います。この2家族に共通するのは、エサを工夫していることです。麦は購入していますが、パンやご飯の残り物を与え、常にニワトリを飼うスペースもきれいに保っています。その後の参加家族が集まったミーティングでは、アティアさんが自然孵化させたと聞いて、彼に孵化の方法などを質問する他の参加者の姿が印象的でした。エサのことも含めて、彼らがお互いから学びあう関係を保っていってもらえればと願います。

 このおうちでは、ニワトリの世話はアイシャさん(左)の役目 このおうちでは、ニワトリの世話はアイシャさん(左)の役目

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