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第三次インティファーダ?

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2008年3月 5日 更新

「まるで第一次インティファーダのようだ」と語ったのは、学校保健プロジェクトの専属医師のラムジー先生。彼と前日に東エルサレムと西岸各地で行われたデモンストレーションやストライキのことを話しているときに飛び出した言葉です。第一次インティファーダは1988年にガザでイスラエル軍によってパレスチナ人が殺されたことを発端に、ガザを拠点に東エルサレムを含む西岸各地に広がった占領抵抗運動のこと。石を投げる子供達の姿が象徴的に取り上げられましたが、運動の中心は、女性や子供も含めたデモンストレーションやイスラエルへの税金不払いなど非暴力運動だったのです。

2月27日にイスラエル軍によるガザへの一大攻撃作戦が開始されました。空と地上からの攻撃は、一般人を多く含む死傷者を出しました。国連人道支援調整室(UNOCHA)の報告によると、27日は10人が死亡、14人が負傷、28日には22人が死亡、55人が負傷、29日には4人が死亡、7人が負傷、3月1日には61人が死亡、170人が負傷しました。犠牲者の27人が子供で、サッカーをしていた少年達や生後6ヶ月の赤ちゃんや生後2日の赤ちゃんまで含まれます。そして死傷者の半数以上は市民とされています。3月2日の日曜日には、ガザを始め東エルサレムや西岸の各地で、この大量の犠牲者への追悼とイスラエル軍の攻撃に反対するデモやストライキが起こりました。

東エルサレムでは、学校や事務所は休みになり、町の中心部のサラハディーン通りの商店街も軒並みシャッターを閉めて、ガザ攻撃への抗議をストライキを通して行っていました。昼前には商店街で衝突があったようです。訪れたときには騒ぎは収まっていましたが、まだ人々が不安そうに周りを伺っていました。商店街の終わりにある警察所の周りはまだ警察が集まっていて、騎馬警官も出動していました。どうやら何人かが逮捕されたようすです。また、西岸各地はデモやストライキ、タイヤを燃やして道を塞ぎ、石を投げるなどイスラエル軍との衝突が起こり、東エルサレムとラマッラーを分断するカランディア検問所は閉鎖されました。私たちが活動をしているベツレヘムの難民キャンプの近くでもイスラエル軍とデモ隊の衝突があったそうです。デモに参加したただけや、石を投げた子供達が何人も連行されたとのことです。

3月3日の月曜日の朝、東エルサレムの町は静まり返り人影もまばらでした。学校保健プロジェクトを共同で実施している医療救援協会の事務所にいると、事務担当の女性が「今さっきサラハディーン通りで衝突があったらしい」と教えてくれました。近くで働く彼女の夫が連絡してきたという。結局この日も学校訪問はお休みになりました。ラムジー先生は、JVCの事務所がサラハディーン通りの近くなのと、タクシーがほとんど走ってないので心配だからと言って車で送ってくれました。実際、その日、JVC事務所のあるワディ・ジョーズ地区も含めて東エルサレムの数箇所でデモや衝突があり、逮捕者が出たそうです。西岸でもベツレヘム、ヘブロン、ラマッラー、カルキリア、ナブルスなどの各地でデモやストライキが続き、イスラエル軍との衝突がありました。

3月4日(月)、東エルサレムの学校や職場はほぼ正常に戻ったように見えましたが、サラハディーンや入植地のあるフレンチヒルでの小規模な衝突が続きました。西岸でもベツレヘム、ヘブロン、ナブルスなど各地で小規模の衝突が続いたようです。

ラムジー先生が「インティファーダのようだ」、と語った状態は収拾に向かいつつあります。しかし、3月3日にイスラエル地上部隊がガザから撤退し、空爆も収まっているのは、ライス米国務長官が来訪に合わせた一時的なものだという見方が強く、巷でもっぱら噂されているのは、イスラエル軍は今週末から再度本格的な攻撃をしてくるというものです。そのようなことがないことを願うばかりです。ガザの人達に加え、東エルサレムや西岸の人達も、イスラエル軍のガザ攻撃に強い反発を示すと同時にイスラエルの容赦ない軍事行動に明確な抗議をしなかったラマッラー政府に対する不満も高まっているのです。第三次インティファーダの火種は燃えています。これを抑えられるかどうかはイスラエルの軍事行動とそれに対するラマッラー政府の対応にかかっているのです。


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