アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
  • JVC facebook
  • JVC twitter
  • イベントメルマガ配信中
  • 文字サイズ:大きく
  • 文字サイズ:中くらいに
  • 文字サイズ:小さく
JVC English website

イスラエル最高裁審問:ヌアマン村

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2007年5月13日 更新

5月13日、ヌアマン村の住民の申立をイスラエル最高裁判所が審問しました。朝9時に開始した法廷を聞くために、ヌアマン村の人々も特別許可を取ってバスを借りて駆けつけました。パレスチナの人権団体や国際NGOも集まりました。傍聴席は満席になりました。最後部の席ではヘブライ語から英語への非公式の通訳が小声でつきました。

ヌアマン村はエルサレムとベツレヘムの間に位置し、約25件の家に220人ほどが住む小さな村です。(下地図参照、拡大データはこちら)

ヌアマン村の地図ヌアマン村の地図

1967年にイスラエルが東エルサレムとその周辺を併合した際、ヌアマン村の土地はエルサレム側に取り込まれましたが、住民は西岸の住民として記録され、イスラエルの住民票(イスラエルID)は発行されず、自宅に住んでいるだけでイスラエルに違法滞在していると見なされてきました。そして、エルサレム市はヌアマン村での新たな建物の建築を禁じてきました。1993年にヌアマン村の住民はイスラエルの最高裁に対して、村を西岸と承認するかあるいはイスラエルIDを住民に発行するよう求めてきました。裁判所はエルサレム市と内務省に対してヌアマン村の問題の解決を求めましたが、具体的な合意に至らずに現在に至っています。

ベツレヘムから見たヌアマン村の検問所ベツレヘムから見たヌアマン村の検問所

その間、ヌアマン村とベツレヘムの間に壁が建設され、西岸から届いていた水や電気が切断されました。2006年5月には軍事検問所が設置され、ヌアマン村の住民のみが通行可能となっています。小さなヌアマン村の人々は学校や病院などの社会サービスや職場も西岸に求めているため、検問所の設置は彼らの日常的な生活に大きな制限を課しています。かつて、ヌアマン村では、女性達が絨毯を手織りしてベツレヘムやエルサレムに売っていたと聞きました。それは、村で獲得できるわずかな収入源でもあったようです。しかし、イスラエルへも西岸へも出入りが厳しく制限されている今では、この村の絨毯が外にでることはなく、絨毯を作れる女性もほとんどいなくなったと聞いています。

今回ヌアマン村は、壁のルートを変更して村が西岸から切断されないようにするか、あるいはヌアマン村の住民が東エルサレムの永住地位を与えられることを法廷に求めました。被告(イスラエル首相、軍事大臣、内務大臣、エルサレム市、西岸のイスラエル軍司令官)の主張は、「違法」滞在者のために壁のルートを変更することは出来ない、また、村の住民が1967年以前に居住していた証明が出来ないため、彼らに永住地位を与えることは出来ないというものでした。また、検問所はまだ一時的なもので、近いうちに大きなゲートも作る予定で、そうなれば車での出入りも今よりは緩和されるはずと主張しました。

最高裁判所に駆けつけた村人達最高裁判所に駆けつけた村人達

ヌアマン村の住民と関係者が見守る中で、最高裁は申立人の悩みに対処する新しい条件を今年10月1日までに提示するよう被告に求めました。ヌアマン村の住民が東エルサレムの住民なのか、西岸の住民なのかをはっきりさせ、もし後者ならば村での生活をどのように改善するのかについて回答するよう求めました。申立者には、新しい条件が提示されてからそれを受け入れるか否かを決定するために21日間与えるとしました。もし、被告が新しい条件を提示できない場合あるいは双方が合意に至らない場合は、裁判所は改めて審問することとし、その際は壁のルートの変更も含めてあらゆる解決の可能性を模索するとしました。

ヌアマン村の人々の反応は、まずまずというところのようです。エルサレム市等からの回答が提示される10月までに、彼らの生活が改善されるのか、どのような回答がなされるのか、忍耐強く見守るしかありません。


この活動への寄付を受け付けています!

月500円からのマンスリー募金で支援する

今、日本全国で約2,000人の方がマンスリー募金でご協力くださっています。月500円からの支援に、ぜひご参加ください。

郵便局から募金する

郵便局に備え付けの振込用紙をご利用ください。

口座番号: 00190-9-27495
加入者名: JVC東京事務所

※振込用紙の通信欄に、支援したい活動名や国名をお書きください(「カンボジアの支援」など)。
※手数料のご負担をお願いしております。

JVCは認定NPO法人です。ご寄付により控除を受けられます(1万円の募金で3,200円が還付されます)。所得税控除に加え、東京・神奈川の方は住民税の控除も。詳しくはこちらをご覧ください。

遺産/遺贈寄付も受け付けています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

団体案内
JVCの取り組み
11ヵ国での活動
イベント/お知らせ
現地ブログ
あなたにできること
その他
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F 【地図】
TEL:03-3834-2388 FAX:03-3835-0519 E-mail:info@ngo-jvc.net