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ラオスMonthly report (2011年3月)

JVCラオス現地代表/農業農村開発担当 平野 将人 森林担当 グレン・ハント
2011年6月24日 更新

乾季SRI/スタディーツアー

質疑応答で笑顔を見せる女性たち質疑応答で笑顔を見せる女性たち

乾季作実施の3村5家族のSRI田成育状況は相変わらず順調。収穫を控え豊かに実った田を訪れるスタディーツアーを実施。今回はアサポン郡、ピン郡それぞれでそれぞれの郡の対象村の女性だけを対象に実施した。これは、通常スタディーツアーで参加者を募集する場合、女性の参加を奨励してもどうしても男性が多いというこれまでの経験から、(特に少数民族の村の場合)女性が遠出、特に宿泊を伴う遠出をすること、女性が男性たちと外出すること、にハードルがあると考え、同じ郡内での女性限定日帰りスタディーツアーを企画した。

女性に限定したことについては、田植えは女性の労働による部分が大きく、実際に田植えで活躍する女性に新しい田植え方法であるSRIを見てもらう意義がある、という背景もある。また、SRIに限らず、"まずは様子見"はラオスの村人の新しいことに対する基本的姿勢と言ってもよく、その意味で身近な成功事例に触れるスタディーツアーの機会をできるだけ多く持ち、今雨季の実践者拡大につなげるという意図もあった。あまり多くない外出の機会ということもあってか、女性たちは一様に陽気で、また関心の度合いも男性たちと変わることはなかった。

米銀行/モデル農家が新規村訪問

経験を語るモデル村米銀行リーダー経験を語るモデル村米銀行リーダー

本年米銀行開始予定の3村で着々と米倉建設が進む中、昨年開始の5村のうちもっともすみやかに全員が利子つきで返却したK村の米銀行委員主要メンバー2名を招き、3村を訪問して各村の村人に成功の秘訣を語ってもらった。メンバーは委員会リーダーと会計担当の2名で、活動の経緯と貸し出し量、回収量などを説明の後、貸し出しや回収のときには、米銀行委員だけに仕事を集中させず、みなで助け合うこと、村全体の団結の大切さなど、自分たちの経験に基づいて大切と思われるポイントについて語った。

このモデル村が他の村と比べて特別な技術やシステムを用いたわけではなく、その意味ではこれから実施する村にとっての"魔法の杖"を伝授するようなことはできないが、身近な成功例に触れることで、これから実施に向けての士気を高める効果を期待した。実際に、過去に失敗経験のある村では、このモデル村の近隣ということもあり、「モデル村と同じようにやって、我々も成功させよう」という声が挙がった。

ヤギ銀行/ヤギ配布と飼育研修

村人の手に渡ったヤギ村人の手に渡ったヤギ

スタディツアーの実施とヤギ小屋建設の終了を受けて、全3村13世帯を対象に、ヤギの配布と飼育方法研修を行った。各家族4頭ずつ計52頭必要ということで、それだけの数を一箇所で揃えるのは難しく、数箇所から集めることとなったが、3月中には9割がたのヤギの配布を終えた。ヤギによっては長旅の移動を経験することとなったため、到着後のケアも施した。残りのヤギについては、4月に配布予定。飼育方法研修では、給餌や子どもが生まれたときの処置、怪我や病気の処置について説明し、2月に行ったスタディツアーで得た知識を強化した。

家庭菜園/スタディツアー

説明に聞き入る参加者説明に聞き入る参加者

6村1校の乾季家庭菜園実践者が、家庭菜園活動でモデル的活動を行っているとされる村を訪問。6村1校の実践家族から、34人が参加した。同村はグループで家庭菜園を行い、プロットごとに時期をずらして野菜を植え、市場への供給を安定させるなど、先進的な取り組みを行っている村だが、我々の訪問を非常に歓迎してくれた。特に様々な有機肥料の作り方の説明に力を注ぎ、農薬化学肥料を使わない菜園活動を誇らしげに語ってくれた。

堆肥/液肥研修

研修に参加した村人たちとアリワン研修に参加した村人たちとアリワン

ピン郡の3村、アサポン郡の2村で堆肥/液肥研修を実施。これまで農業チームリーダーフンパンの研修の補助をしてきたプロジェクトアシスタントのセンスリー、12月に加入した農業チーム唯一の女性スタッフ、同じくプロジェクトアシスタントのアリワンの2人を中心に行った。

水支援/浅井戸環境改善

屋根とプラットフォームのついた浅井戸屋根とプラットフォームのついた浅井戸

昨年浅井戸用のセメントリングを支援したN村で、3基の浅井戸で屋根とプラットフォームが完成した。JVCはセメント類を支援し、設置は全て村人の手で行われた。これらは以前からある村人によって掘られた浅井戸だが、素掘りでセメントリングがないため水が枯れやすく、また井戸上方の屋根、井戸周りのプラットフォームがなく衛生上の問題もあることから、環境の改善を行った。

友好団体との共同調査/情報収集とサワナケートでの共同会議

有効団体との会議で、調査結果を発表するペタワン有効団体との会議で、調査結果を発表するペタワン

土地割譲と割譲地における労働問題に関するJVCと友好団体の共同調査が今月で終了した。村で最終のデータ収集を終えた後、お互いのチームが発見したことを共有し、ケーススタディから見えてきた共通の課題を分析するため、サワナケートで最終会合の場を持った。この作業を通じて得られた成果は、ラオス語ならびに英語で、今後最終報告書を作成するのに使われるだろう。

カレンダー研修

カレンダーに描かれた絵を使い土地に関する法律を説明するレノールカレンダーに描かれた絵を使い土地に関する法律を説明するレノール

今月に開催したカレンダーを使用した法律研修によって、アサポン郡の活動対象村すべてを網羅する結果になった。これまでの三ヶ月間で、村人の土地に関する権利への意識向上を狙い、JVCは約1,000のカレンダーを配布し、活動の対象となる村での13回の研修を行った。

K村での魚保護エリアのオープニング・セレモニー

セレモニーでコメントを述べるグレンセレモニーでコメントを述べるグレン

K村で、設置済みの魚保護エリアの設置祝賀会が今月開かれた。この行事には、村人の他、アサポン郡の行政官が参加した。この祝賀会は、K村での魚保護エリア設置を公的なものとするための最終段階に当る。JVCからもグレンが参加し、この場でグレンは、魚保護活動を通じた村の食料安全保障の重要性についてはなしをした。

非木材林産物(NTFP)調査

NTFPの生育を確認する調査団NTFPの生育を確認する調査団

ラオス国立大学森林学部の調査団が、今月再びJVCの活動対象となっているアサポン郡の2村を訪問し、NTFPが生育する乾燥フタバガキ林についての調査を続行した。今回の調査では、各世帯へのインタビュー、フォーカス・グループワーク(女性、若者など対象者を絞ったグループごとに行う調査)の他に、乾燥フタバガキ林の中にどの程度の割合でNTFPが生育しているかを見るためのサンプル調査も行った。調査の目的は、村人が森林地帯の重要性を示す方法として、(普段軽視されがちな)乾燥フタバガキ林の重要性に光を当てることにあった。

ネパールへのスタディツアー

ネパールのNGOスタッフたちとレノールネパールのNGOスタッフたちとレノール

今月、LIWG(Land Issues Working Group)が、ネパールの共有林エリアを訪問するスタディツアーを主催した。レノールとホンケオが、JVCを代表してこの代表団に参加した。ネパールには、国内全土のメンバーから編成される、たいへん強力で活動的な共有林を守る活動をしている協会が存在する。16名で編成されたラオスからの一団は、様々なNGOやコミュニティーの代表者たちと出会う機会を得て、ネパールの共有林が直面する状況について知ることとなった。レノールとホンケオは、ネパールの共有林の問題に関して、現地のNGOやコミュニティーの行動がたいへん活動的であり、ネパールの市民社会が積極的に自分たちの意見を表明する能力を持つことに、大きな印象を受けた。
(LIWG: ラオスで土地森林問題を扱うNGOのネットワーク組織)

タイへのスタディツアー

タイの村人のはなしに耳を傾ける参加者タイの村人のはなしに耳を傾ける参加者

今月の最終週には、活動対象村の6名の村人と5名の行政官を伴い、JVCの森林チームは東北タイの様々な共有林地帯を訪問した。タイで共有林活動を支援する「地域共有林訓練センター(RECOFTC))」の協力を得て、JVCは受け入れ先の手配を行うこととなった。5日間の行程を通じて、スタディツアーに参加した村人と行政官は、タイの村人が様々な産業植林プロジェクトから自分たちの森林を守るために奮闘していることを聞くことができた。タイの状況はラオスとまったく異なってはいるものの、彼らが森林に関する権利を守るために行っている努力は、両国でたいへん類似している。この訪問期間を通じ、スタディツアーに参加した村人は、タイの人々の森林を守るための奮闘の歴史と経験を学ぶことができ、現在のラオスの文脈において大いに関連するということを悟った。

グレンによる法律改正会議への参加

今月の終わりに、ラオス国会と関連省庁は、経済に関連する法律のレビュー会議を開催した。この会議の趣旨は、土地法を含めた様々な法の改正に向け、各方面からの提言を求めるというものであった。グレンは、ビエンチャンで行われたこの会議にLIWGのメンバーとして出席し、NGOを代表する立場で、経済開発に伴う土地譲渡というコミュニティーが直面している困難な状況ついて声明を発表し、法律のレビューをする際には、共有地の所有権という考え方を権原として新しい法律に取り込むよう、関連する政府機関に要請した。共有地所有権の権原化は、村人が共同で管理している土地と自然資源に、より強力な土地保有権を彼らに提供することになるだろう。

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