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バグダッドレポート【4/22】

中東 パレスチナ最新情報 中東担当 佐藤 真紀 佐藤 真紀 佐藤 真紀
2003年4月23日 更新

本日は佐藤・吉野ともに、アル・サドル(元サダム・シティ)にある「ダル・アルラハマ」(ストリート・チルドレンの保護施設)と同じくアル・サドルにあるJVC共同支援のクリニックを訪問しました。

ダル・アルラハマ

JVCは今回の攻撃前から、イラクの貧困地域に住む子どもたちへの食料などの支援をしてまいりましたが、ダル・アルラハマはアル・サドル(元サダム・シティ)にあるストリート・チルドレンの保護施設で、支援の対象となっていた施設です。

この施設は残念なことにひどく荒らされていました。略奪もひどく、ガラスも粉々に割られ、備蓄していた食糧も全部持っていかれました。医務室では、薬や医療用具が床にばらまかれ、火をつけられた跡があり、そこに備蓄してあったものは全く使えなくなっていました。

この施設が略奪の被害にあった理由のひとつには、この辺り一体に刑務所や少年院やバース党の事務所などの政府系の施設が多かったことのようです。この施設も政府に管理されてました。付近にいた大人や子どもが言うには、米兵がこの付近に政府系の建物が多いということで、周りを囲んでいたが、クウェイトなまりの兵士などがやってきて、みんなをリードして略奪を始めたとのことです。それに付近の人達が加わって大がかりな略奪になったとのことです。中には刑務所の車を使って物を運んでいた人もいたとのことです。

この施設には攻撃前には100人から150人のストリート・チルドレンが保護されていましたが、混乱の中、多くの子どもたちが逃げていったとのことで、今では12才から16才の男の子14人、女の子12人の計26人のストリート・チルドレンが保護されています。水はあるものの質が悪く、4人の子どもが下痢を起こしているようです。しかし、治療は受けていません。

彼らの面倒は主に以前からこの施設でボランティアをしてきた人達がみています。また、近くのモスクから粉ミルク、石鹸や小麦粉などが支給されています。このモスクは銃を持ったガードに守られ、備蓄してあった食糧などは略奪されなくて済んだとのことです。また、この保護施設には、子どもたちに混じって、家を失った家族が数組住んでいました。

JVCはEMDHと共同で、このような子供達へ、今まで行ってきた栄養ビスケットなどの支給に加えて、野菜や肉などの配給の可能性も考えています。

看護師吉野レポート

今日午後に訪れたのはJVCがEMDHとAPNで共同してアル・サドル(元サダム・シティ)に立ち上げた4つのクリニックのうちの一つです。クリニックといっても民家を即席で診療できるようにしたものです。診察用の部屋ひとつ、点滴や包帯を巻いたりする処置室ひとつ、受付と薬の受渡しをしている部屋ひとつです。このクリニックには2人のイラク人の医師と一人の男性看護師、そしてヘルスボランティア(受付や薬の袋詰めなどをしています)によって運営されています。

私は実質1時間ほどでしたが、血圧を測ったりなどのお手伝いをさせてもらいました。一日に約400人の患者が来るということでしたが、実際クリニックは患者で溢れていました。中でも目立ったのが、子どもの患者と女性の患者です。

子どもの患者は小さい子(1才から4才くらい)が多く、そのほとんどは下痢です。下痢がひどく脱水症状を起こしている子も少なくありません。顕微鏡検査ができないので、はっきりとはわからないのですが、血が混じった便などの症状からアメーバー赤痢が蔓延してる恐れがあると医者は言ってます。

女性の患者さんは20代から50代と年齢の幅はありますが、その多くは、ひざやひじが痛いとか、背中や腰が痛いなど、日常生活の負担やストレスからくると思われる体調不良を訴えています。同じくストレスが原因と思われる睡眠不足や食欲低下を訴えている人もいます。食欲低下はイラクの女性達の多くが抱えている貧血をさらに悪化させるので危険です。妊婦も何人か訪れてましたが、彼女達も貧血を伴っています。

脱水症状がひどく、点滴を受けている1歳半の子どもがいました。3日前から病院に通って点滴を受けるようになりましたが、その前に1週間も発熱と下痢があったのに治療が受けられなかったようです。この子の場合は極度の栄養失調と成長異常が遺伝的にあるようです。しかし、戦争前にも戦争後の今も、必要な検査や治療を受けることは出来ません。お母さんも子どもの苦しむ様子を見て、大変つらそうです。

今日このクリニックで感じたのは、多くの患者さんの苦しみは、今回の戦争だけのせいではないということです。医者や医療器具や薬の不足がずっと続いてきたところに、今回の攻撃が追い討ちをかけた、ということを患者さんたちを見て思いました。

明日(4月23日)の活動予定

佐藤はJVCがEMDHとAPNと共同で実施してきた食料支援の食糧の保管をお願いしているアル・サドルのモスクを訪問予定。看護師吉野は赤新月社付属「母子保健病院」で活動予定です。


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