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アンバール県の人道危機(洪水の状況)

イラク事業ボランティア 井川 翔
2014年5月23日 更新

今回は、5月8日の「アンバールの人道危機国連イラク報告書」よりアンバール県で起きている洪水被害についての記事を、翻訳/要約してお届けします(元記事:Iraq Situation Report Report#:23(2014年5月8日付))。

(翻訳担当:井川翔)

アンバール県の人道危機(洪水の状況)

重要項目

  • 避難家族の数が72,325家族にまで増加
  • 国連の支援がアブグレイブの洪水被災者に到達
  • 洪水の影響と危険性を調査するために、国連の水理学タスクフォースが組織された

状況概要

イラクの治安部隊(ISF)と反体制武装勢力(AOG)との間での戦闘が、6ヶ月目に突入した。陸及び空中から、都市・砂漠の武装勢力の拠点へ攻撃が続いている。元アンバール県知事で同県議会議員のアル・ファダウィ氏は、シャイフ(部族の長老など)やファルージャ市民に対し、地域諸当局と連携して、紛争を停止させ、治安部隊の更なる軍事介入を避けるべきだと主張している。一方地元メディアによると、バグダードとアンマンでイラク政府(Gol)と反体制武装勢力との間で交渉が行われ、特定のグループがアルカイダ系の武装組織(ISIS;Islamic State of Iraq and al-Sham)との繋がりを断ち、ISISを県外に追放するための合意ができたと、アンバール県議会議長のアル・カルートが述べたということである。

アンバールにおける紛争は、ここ1ヶ月で、「水」が一方では標的として、また一方では武器として使わるという、新たな局面に入っている。ISIL(The Islamic State of Iraq and the Levant)は、ファルージャを流れるユーフラテス河近辺での戦闘で優勢となり、包囲されているファルージャの周辺地域やバグダードベルト地域を浸水させている。大量の水は、アブグレイブにも到達しており、バグダードにも届く恐れがある。従って、人道支援団体は、浸水で避難を余儀なくされている人々のニーズに新たに対処する必要に迫られている。最新の報告によると、水がひき始めているとのことである。

2014年4、5月号

イラク事業ボランティア 井川 翔 JVCイラク事業チーム補佐 中野 恵美
2014年5月16日 更新

しばらく更新していなかったイラクウォッチですが、また再開したいと思います。今回は、先の4月30日に開催された第3回イラク国民議会選挙に関する記事や、クルド人自治区で起きている事件についての記事を、翻訳/要約してお届けします。

(翻訳担当:井川翔、中野恵美)

アンバール県からクルド人自治区に避難したアラブ系イラク人の状況

アンバール県で昨年9月以来続いているイラク治安部隊とアルカイダ系武装組織による戦闘を避けてクルド人自治区に避難しているアラブ系イラク人が増えている中、多くのクルド人は長引く難民の滞在にうんざりしている。アブー・ムハマッド(仮名・30代男性)は、アラブ系の外見を隠し通せないが、クルド系の衣服を纏い、クルド語を話すことで、土地に順応する意思表示をしている。アンバール県のファッルージャで教師をしていたという彼は、アラブ系難民の増幅を問題視する人に対し、「以前、アラブ人はたしかにクルド人を抑圧していたが、こんなに憎まれる筋合いはない」と語る。

2014年5月5日NCCI・Humanitarian Space掲載"New Yorker"記事より要訳)

イラク・アンバール県の"国内避難民"に対する人道支援不足を訴えるNGOの共同声明

震災支援担当/イラク事業担当 谷山 由子
2014年5月 2日 更新

今アンバール県が現地の武装勢力の攻撃に対する イラク政府の掃討作戦によって人道危機の状況に陥っています。6か月間もこの状態が続いていますが、国際社会の関心は低く、事態を重く見たイラクのNGO協議体「イラクのためのNGO調整委員会(NGO Coordination Committee for Iraq)が4月28日に共同声明を発表しました。マリキ政権はこの攻撃をテロへの断固たる処置とアッピールすることで昨日の選挙を勝ち抜こうとしています。バックに米国がおり、この作戦に"ヘルファイアーミサイル※"や戦闘用ヘリを支援していると言われています。

JVCも2007年から2009年までファルージャのIDPを支援していました。その前2004年4月と11月の米軍によるファルージャ包囲の際はそれぞれ医療支援を行いました。今またファルージャが危機的状況に陥っています。JVCは、NCCIの加盟団体のひとつとしてこの状況を広く訴え、状況の打開につなげたいと思います。

※アメリカ合衆国の空対地ミサイル。主に対戦車ミサイルとして使用されるが、対艦用も存在する。

※原文と詳細は、以下をご覧ください。

Joint NGO Statement on Unmet Humanitarian Needs of Anbar IDPs 28th April 2014
For more information and interview requests, please contact: Benjamin Hargreaves, NCCI: communication@ncciraq.org

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