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イラク国内状況(6月29日〜7月7日)

イラク事業担当 原 文次郎
2010年8月 4日 更新

政治状況

1.6月29日。トップ会談でも展望は見えず

6月29日より7月1日にかけてイラク議会第一党イラキーヤのアラーウィ党首と第二党法治国家連合のマリキ党首のトップ会談が開かれたが、3月の選挙後の新政権発足に向けての調整が長引き、打開策を示すには至らず。

2.7月3〜4日。米国副大統領のイラク訪問−早期の新政権発足を促す

米国の独立記念日(7月4日)を駐留米軍と共に祝うためと称して米国のバイデン副大統領がイラクを訪問。しかし4日にはグリーンゾーン内に迫撃砲3発が撃ち込まれるなど、治安は相変わらずの状況。バイデン副大統領はイラクの要人であるタラバーニ大統領、マリキ首相、アラーウィ元首相(イラキーヤ党首)と相次いで会談。早期の新政権発足を促した。米国のシナリオとしては、イラク国内の全ての政治勢力が関与する挙国一致型の新政権が、8月31日に予定されている米軍の戦闘部隊のイラクからの撤退を前に発足することを期待するもの。

記者会見では、イラクの新政権の早期発足を期待しながらも、米国としてイラクの国内政治に介入する意図はないとの説明。しかし、実際のところはイラクの新政権発足に向けて影響力を及ぼそうとした形。その後、非公式情報ながら、バイデン副大統領の仲介のもとに、マリキ氏を大統領、アラーウィ氏を首相とする妥協案が有力との話が流布されている。まだこのシナリオは表面に出ていないが、一方でこのシナリオが現実的になった場合に、現大統領のタラバーニ氏(クルド人)が外されることで影響力が低下することを考えてか、クルド政党の関係者がクルド政党を除いた連合はあり得ないと牽制する発言をはじめている。

治安状況

1.7月1日。トルコ軍による北イラク攻撃(PKK追討)の強化

7月1日からトルコ軍によるイラク側PKK拠点に対する空爆が強化されている。今年になってからPKKのトルコとの休戦協定が破棄され、PKK側がトルコ南東部のディヤルバクルなどで武力攻勢をかけてトルコ軍兵士の犠牲者が出ていることから、逆にトルコ軍側もイラク領内に越境してのPKKに対する武力追討を強化している。

2.7月7日。 シーア派の巡礼者を狙った爆破事件

シーア派イマームのカダムの追悼行事(7月7日)に向けて6日からバグダードのカダミーヤ聖廟に向けての南部シーア派聖都のナジャフなどからの巡礼者の移動が始まり、この巡礼者を狙った治安事件の勃発が懸念されるとしてNCCIもNGOメンバーに対するセキュリティ警告を出していた。(7月5日付け)

残念ながら懸念が当たり、7月6日にバグダード市内の高速道路に対する砲撃で3名死亡、13名が負傷したほか、7月7日には自爆攻撃により29名死亡、68名負傷の惨事となっている。

3.7月2〜4日。その他の爆破事件、襲撃事件

その他の爆破や襲撃事件もイラク各地で続発しており、ラマディのアンバール県役所の付近や、ファッルージャ市内でも襲撃事件や爆破事件が続発している(2日にはアンバール県内でスンニ派イマームが襲撃され死亡。4日にはラマディで県知事を狙った女性の自爆攻撃が発生するなど)。

4.7月7日。クルド軍(ペシュメルガ兵)とイラク軍の衝突

ディヤラ県のクルド地区隣接地域でクルド軍とイラク軍(アラブ系)との間で衝突があり、米軍が間に入って収拾を図った。これまでにもこのような事件は散発しており、アラブとクルドの衝突が懸念されるところ。7月7日付けの以下の報道の米軍司令官の発言も気になる。

PKO部隊の派遣など撤退後の措置検討を イラク駐留米軍司令官 (7月7日産経-共同通信)

*イラク駐留米軍のオディエルノ司令官は6日、油田地帯の帰属などをめぐるイラク北部の少数民族クルド人と多数派アラブ人の対立をめぐり、2011年末を予定する駐留米軍全面撤退時までに対立が解消されない場合、国連平和維持活動(PKO)部隊の派遣など、何らかの措置を検討する必要があるとの考えを示した。


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