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1ヵ月後のカンボジア

JVCカンボジア現地代表 若杉 美樹
2010年8月16日 更新

カンボジア赴任後、約1ヶ月が経過しました。プノンペンでの業務と並行し活動地シェムリアップに行ったり、日本からのスタディーツアーを受け入れたり、充実した日々が続いています。この間の所感を以下に書いてみたいと思います。

急激な発展を続けているといわれているカンボジアですが、プノンペンでさえ実際に町を歩くと、その生活実態にやるせない思いがこみ上げます。

建設中の高層ビル。完成前に全戸完売する。建設中の高層ビル。完成前に全戸完売する。

信号待ちの間に小学生くらいの子どもたちが、窓越しに花や新聞を売り、建物の隙間の狭い通路では幼い子どもを抱えた母子が昼間の暑さをしのぐため、コンクリートに寝ています。この子どもたちの将来はどうなるんだろう、希望を持てる人生だろうか、親は子どもを学校に通わせることも出来ず、路上生活が継承されてしまうのだろうか。農村では高床式の壁のない木造家屋に家族全員が住み、健康を害しても病院に行くお金も施設もない状態です。公務員の汚職や賄賂が横行し国民間の貧富の格差が年々増しています。また、現在カンボジアではNGO法案の国民議会上程の動きが取り沙汰されていますが、日本大使館関係者でさえその情報掌握は限られておりカンボジアの関係省内のみの議論で公開度は非常に低く、透明性は全くありません。

食糧が売られている昔ながらのマーケット。食糧が売られている昔ながらのマーケット。

日本で生まれ、所謂一般的な生活を享受してきた私たちは、高みの見物になることも自己満足に陥ることもなく、カンボジアの貧困層にとって本当に何が必要なのか、何が自分に課された課題なのか、真剣に向き合わなければなりません。

先日開かれたNGO・JICA・商工会・大使館の4者協議会ではディスカッション形式で活発な議論が行われましたが、立場が違えば発言する視点も異なり、NGO側から見ると賛同しかねる意見も散見しましたが、協働してカンボジアの貧困削減に取り組む意志は共通しています。

母の店を手伝う女の子。彼女は字が読めなかった。母の店を手伝う女の子。彼女は字が読めなかった。

経済発展が真の豊かさをもたらすのか、豊かさとは何だろうか。日本に帰国すると、情報の多さに圧倒され無意識に洗脳されている怖さを感じます。メディアや広告が謳う宣伝に踊らされ、皆と同じ価値観を持つことの安心感に流され、自分がどう生きていくのかさえ問う暇もなく、時間を浪費しているように感じたこともあります。日々の生活は困らないものの、失われた大切な何かがあるような思いを常に抱えていました。
今後のカンボジアを考えるとき、経済発展に伴って、日本と同じ軌跡を辿る必要は無く、カンボジア独自の発展をして欲しいと切に願います。

穏やかな気性と凄惨な過去を背負ったカンボジアの人々や農民のために、余すことなく力を注ごうという思いを持ちつつ、今日もJVCカンボジア事務所の日が暮れます。


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