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村の人の役に立つ情報を届けたい!
〜コミュニティ・リソース・センター(CRC)〜

JVCカンボジア現地代表 米倉 雪子
2007年9月 9日 更新

農家が、農業や環境についての本が使いやすいよう、JVCは現地NGOや地元の農民協会と協力し、草の根文庫的なCRCの支援を始めました。

コンポンスプー県カーヘイング村の「コミュニティー資料センター」では、利用者が「農業技術についての図書活動は、カーヘイング集合村には今まで全くなかったので、とても農家にとって良い活動です」と喜んでいました。また、センターを運営している農民協会のリーダーも「雨季に入り、ほとんどの農家は田植えで忙しく、本の返却が遅れたり、センターから家が遠い農家は、本を借りて読むのが難しいです。けれども、多くの農家がセンターに注目し、本を読むことに時間をさいています。将来、農家は十分な農業技術を持つことができるでしょう。」と話してくれました。

農民協会リーダーに図書運営について説明するスタッフ農民協会リーダーに図書運営について説明するスタッフ

コンポンスプー県スレーチャイング村では、4月に式典を行い、地域に「農民図書室」を紹介。式典には、農民協会メンバー、集合村リーダー、村長、若者グループ、農民、校長、先生、生徒、NGOスタッフ、僧侶、村人など80人ほどが参加しました。「生態系に配慮した魚の養殖のやり方の本を読み、実践してみました」と利用する村人が話してくれました。

教材について説明するスタッフ教材について説明するスタッフ

プレイヴェン県バーレイン村の「地域開発のためのコミュニティー資料センター」では、農民協会のメンバーがセンターを運営しています。1日1人、交代でボランティアとして働きます。また、このセンターは、利用する農民から寄付も集めています。こうして地元の人に支えられ自主運営されるセンターは、持続性が期待できます。

センターを運営する農民協会の人々と会議。教材を渡した。センターを運営する農民協会の人々と会議。教材を渡した。

プレイヴェン県トング・ネアック村の「農民のための農業開発資料センター」では、図書運営委員が、次のように話してくれました。「センターが農家に知られるようになり、センターで本を読む人が増えました。農民協会の月例会で、ビデオCD上映をするのも良いです。なぜなら生態系に配慮した農業と環境について村人が、わかりやすい説明を聞き、こうした農業や環境活動を促進しやすくなります。」また、この4ヶ月の間に8村(トロペアング・セカ村、トロペアング・スヴァイ村、ドウン・メア村、ボウング・トラボー村、チュローク・スヴァーイ村、トラバエク村、タコーク村、トング・ネアック村)の農民協会がビデオ上映会を自主的に開きました。農業と環境に関する71枚のビデオCDが貸し出され、345人が参加しました。このセンターでも図書室運営のため村人から寄付を集めており、自主運営の気持ちと行動が見られます。

教材を手にとる人々教材を手にとる人々

クラチエ県チャム・バック集合村の「全ての人のための教育センター」では、2007年2月にCRC開設ワークショップが実施されました。6村(ストゥングトム村、チャム・バックI村、チャム・バックII村、チュロイアンピルI村、チュロイアンピルII村、チュロイトゥマー村)の各村で2回づつ、CRC教材の紹介も兼ね、自主的にビデオ上映会が開かれました。「読み書きができない農家も多いけど、幼苗一本植え(SRI)、野菜栽培、家畜や魚の養殖についてのビデオは、わかりやすい」と喜ばれました。1回目の上映会のビデオ「幼苗一本植え(SRI)」が良かった、他の人も見たがっている、と口コミで広がり、2回目の上映会で、再上映した村もありました。

ビデオ上映会は効果があるのでしょうか?チャム・バックII村では、407家族の内17家族がSRIを既に実践していましたが、他の農家は信じていませんでした。しかしビデオ上映後、多くの農家が理解を深め、「次の雨季にはSRIを実施してみたい」と言いました。また「有毒な道:農薬」ビデオを見た農家は、その有毒性を初めて知りショックを受け、「これからは、農薬の使い方に注意し、量も減らし、たい肥や緑肥、自然農薬を使おう」と決心していました。参加者は、「森や魚を失う事が将来、何を意味するかがわかりました。共同体漁業や共有林管理を行ないたいですが、やり方がわからないので、NGOやリーダーにやり方を指導してほしいです」と希望を述べていました。

教材を確認するセンター運営リーダーの皆さん教材を確認するセンター運営リーダーの皆さん

こうして今年の4〜7月の4ヶ月の間、8つのCRCを合わせ、JVCが支援した本とビデオCDの利用者の合計は約1400人でした。約1300冊の本と約150枚のVCD、計約1450点が、貸し出されました。さらに別のCRCでもJVCと他団体が支援した本を合わせ、農業について約240冊、環境について約230冊、計、約470冊が利用されました。農業と環境について関心が高いことがわかります。どんな本が人気があるのでしょうか?図解いりでわかりやすく、すぐ役に立つ実践書が人気があるようです。貸し出されたのは、以下の本です。

<野菜・作物>
・稲作・幼苗1本植え(SRI)・魚と田んぼ・空心菜栽培・きのこ栽培・大根栽培・リーフレタス栽培・白菜栽培・野菜や裏作・トマト・キャベツ・たまねぎ・家庭菜園・果樹栽培・バナナ菜園・ジャックフルーツ栽培・苗木づくり・有機肥料・有機肥料の作り方と使い方・土壌改善・たい肥の全て・たい肥・液肥の作り方と使い方・コメを破壊する虫と駆除方法・農薬とその問題

<畜産>
・養鶏、養鶏技術・アヒルの飼育技術・家畜の病気・牛の病気・豚の病気・魚の養殖・生態系に配慮した魚の養殖・四足動物のための予防接種と薬草・野鼠の管理

<環境ほか>
・カンボジアの哺乳動物・カンボジアの鳥・農業システム・農家の農業システム・コミュニティー開発、農家の経験・農民と自然・農民の実験

これからも、各地のグループと協力し、良く貸し出される本を見極め、図書室の運営方法の研修を行い、より農家の役に立つCRCをめざします。

資料情報センター(TRC:Trainers' Resource Center)とコミュニティ・リソース・センター(CRC)の概要
JVCは、1994年にTRCをプノンペン市に開設し、生態系に配慮した農業、農村開発、環境等に関する国内外の書籍、視聴覚資料などを集め、現在、図書室は約6000点を有し、無料で貸し出している。図書館の整備が遅れているカンボジアにおいて、重要な役割を果たしている。主な利用者は、農業や環境について学ぶ大学生や教員、研究者、この分野で活動するNGOや国際機関のスタッフ、カンボジア省庁スタッフ、である。また、2006年から、農家が使いやすいよう、現地NGOや地元の農民協会などと協力し、2007年に地方に草の根文庫的なCRCを7県10ヶ所に支援した。特に、農家にとって新しい農業技術の教材で使いやすい物や、視聴覚教材などを貸し出している。


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