アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
  • JVC facebook
  • JVC twitter
  • イベントメルマガ配信中
  • 文字サイズ:大きく
  • 文字サイズ:中くらいに
  • 文字サイズ:小さく
JVC English website

2月3日 開発・支援とは何か?ゴミ処理場で考える

12期インターン 高桑 和規
2012年3月15日 更新
ランドフィルの様子ランドフィルの様子

タイ東北部コンケン県の中心地から車で30分。そこにランドフィル(ゴミ処理場)はある。そこでは約60世帯、200人くらいの人が、ゴミの中からリサイクル品を探し、それを売って生活している。そこで1ヶ月半一緒に過ごした事は、何よりもいい体験であった。このブログに書ききれないほどの事をそこで学んだ。猪田さん(同じくインターン生)は、ランドフィルでの一日は、他の場所(での学び)の一年にも相当するなんて事を言っていたけれど、それはランドフィルに限ったことではないと思う。何も考えず機械の様に過ごす一日と、一瞬を真剣に生き、常に学ぼうとしている人の一日はその重さが違う。他のインターン生もそれぞれ貴重な一日を過ごしているのだと思う。僕のランドフィルで考えたことの一部を紹介しよう。

まず、「ゴミ」とは何か?! 広辞苑によれば、「物の役に立たず、ない方がよいもの。ちり。あくだ。埃。また、つまらないもの。」とある。しかし、その境界線はあいまいだ。都会の人にとって、空缶、ペットボトル、プラスチックなどは「ゴミ」であるが、ランドフィルの人からすれば売れるリサイクル品。つまり、「お宝」である。生ごみは、ランドフィルの人にとっては「ゴミ」であるが、家畜にとっては「エサ、ご馳走」であるし、農家の人にとっては、「肥料」になるかもしれない。モノは、それを見る人の立場によって様々な評価がされる。自分にとっては役にたたない「ゴミ」でも、隣の人にとっては、それが「ゴミ」ではないかもしれない。だから何なのですかと言われると困るのだけど。

thaiintern0203 (1).jpg

そして(ランドフィルの人たちと)一緒にいて初めてわかるようになった事、それでもわからなかった事もある。ここに初めて来た時、ゴミ山と道路一本隔てて家があり、そしてその作業のキツさから、ここにいる人は不幸だと思った。幸せなどなく、全員がこの状況から抜け出したいのだと思った。確かに長期間滞在してみて、臭いし(すぐに慣れたけど)、ハエは多いし、1時間の作業体験とは比べ物にならないほど、毎日10時間働くのはきつかった。それでも彼らに幸せがないとは言えない事がわかった。毎日ギャンブルをして(違法なので写真はとれなかったけれども、2回程参加)、ビリヤードをしている人や、音楽を聴く人、それぞれが思い思いに時間を過ごしている。リサイクル品を集める時だって、笑っている時もあれば、しゃべりながら楽しそうにしている時もある。他のタイ人や日本人と変わらない部分さえある。僕が「この場所から彼らを救わなければ」と思っても、彼らはそれを望んでいないかもしれない。

わからなかった事は、彼らの本当の気持ちだ。僕はここに家もなく、養う家族もいないただの「ランドフィル生活体験者」。家計の事も考えもせず、タイ人がランドフィルの人に偏見・差別としたとしても、僕らに向けられることはない。あったとしても、苦しくなればいつでも逃げられる。こんなにも条件が違う中で彼らの気持ちを理解することなどできなかった。「一緒に生活をして、ランドフィルの人々の気持ちを理解すること」。これがランドフィル滞在の一番の目標であった為に大きなショックだった。

そして僕は、「対話」の重要性に気付いた。外から眺めただけではわからないことがある。内に入って初めてわかる事も、それでもわからない事もある。だから対話をする。自分の想いと彼らの望みとのギャップを埋めるために。それが一緒にいるとなれば、自分の想いにも変化が現れるかもしれないし、長期に渡れば、信頼感から隠していた本音が顔を見せるかもしれない。こうすれば、自分の都合しか考えない開発・支援などはありえない。

まだまだあるのだけど、書ききれないのでこのほかはまた別の機会にお話ししましょう。

団体案内
JVCの取り組み
11ヵ国での活動
イベント/お知らせ
現地ブログ
あなたにできること
その他
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F 【地図】
TEL:03-3834-2388 FAX:03-3835-0519 E-mail:info@ngo-jvc.net