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人間の大地ハンユニス・センター

2009年3月29日 更新
モハンマド君モハンマド君

「野菜のスープが大好きなのよ。でも家では作ってあげることができるのは週に一度だけ。うちはラッキーで支援物資の食料を受け取っているけれども、6人の子どもに食べさせるには十分ではないわ」。ハンユニスに住むモハンマド君のお母さんは言います。モハンマド君が初めてセンターにやってきたのは、昨年12月18日。生後6ヶ月で、体重は5.2kg。その後、12月末からイスラエルによるガザへの攻撃が始まってからはセンターは閉まっていたため、1月31日にやっと、センターが再開してから再び来た時には、体重は5kgに減っていて、重度の栄養失調と診断されました。生後9ヶ月となった今、6.5kgにまで体重は増えましたが、それでもまだ退院までは長い道のりです。栄養指導員さんに「頑張っているわよ」と励まされていました。モハンマド君のお父さんは、以前は電気製品の部品等を売る仕事をしていましたが、仕事を失って2年以上たちます。「攻撃が始まる前から、仕事なんてずっとないのよ!」と隣のお母さん。彼女は笑いながら大きく明るい声でそう言い、「私たち、皆状況は同じよ」と、モハンマド君のお母さんを励ましていました。

ガイダちゃんガイダちゃん

カメラを向けると「きゃーっ」と小さな笑い声がかわいいガイダちゃんは、8ヶ月。1月末、停戦後にセンターを始めて訪れました。その時5.6kgだった体重は、2ヶ月後の今日までに6.3kgに増えていました。それでもまだ十分ではありませんが、「元気そうね」とお母さんに声をかけると、「イルハムディッッラー(神のおかげです)」とお母さんも嬉しそう。私の手をぎゅうっと握るガイダちゃんの手は、小さいながらもとても力強く、順調に回復していることが感じられます。お父さんは、以前はイスラエルで仕事をしていたのですが、7年ほど前に仕事を失って以来、失業しています。「この子は栄養センターの食事が大好き。家でもできるだけ、新鮮な野菜を手に入れて作るけれども、センターでのスープの方が喜んで食べるのよ。どうしてかしらね」とお母さんはちょっとおどけて笑いました。

この日は、38人の栄養失調の子どもたちがセンターを訪れていました。そのうちの半分以上が、3月に入って新しくセンターに通い始めた子どもたちです。JVCはこのセンターで、セモリナ粉、米、ナツメヤシやナッツなど、家庭への持ち帰り用の乾燥食材の支援を行ってきましたが、昨年末以来、それらの食材を購入することは難しくなっています。そして停戦後も、人道支援物資も含む物資が十分にガザに入ってこないこと、人々の経済活動は相変わらず封鎖によって厳しく制限され失業したままの人が多く、現金収入がない家庭が増えていることから、JVCは現在、緊急対応として治療食用の生鮮食材の支援も行っています。1月18日の停戦からセンターを再開して、2ヶ月強。この日までに新たにセンター(ガザ、ハンユニスの両方)を訪れた栄養失調の子どもの数は、414人。2008年の3ヶ月間の平均は334人ですから、2ヶ月というこの時点で既にその数は上回っています。

この数字からも停戦後も厳しい状況が続いていることがわかりますが、一方、センター訪れるといつもと思うことがあります。「センターで栄養食の調理の仕方を習っても、家には食べ物がない、収入がないから買うことができない」という状況なのに、お母さんたちの元気なこと。栄養指導員さんがお母さんたちに「どのようなことに気をつけていますか」と聞くと、「栄養の吸収が悪いから、食事の後の紅茶をやめたわ」「子どもだけでなく、家族の食事も改善するようにしているの」「鉄分の吸収がよくなるように、食事の後2時間後にミルクを与えています」などと、次々とお母さんたちが発言します。多くの母さんたちが手をあげて発言するのを見て、まるで何かの記者発表の席にいるような気分にすらなってきました。状況は厳しいままですが、お母さんたちのパワーで、子どもたちも元気になって言ってほしいと願います。

イブラヒム君イブラヒム君

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