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ガザ:続く食料不足

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2008年9月20日 更新

ガザでの食料不足と価格高騰は、一般の人々の食生活をさらに脅かしています。イスラエルとガザのハマス政権の間に交わされたタハディーヤ(停戦)にも関わらず、ガザへの食料を含むあらゆる物資は制限されたままで、ガザの経済は完全麻痺したまま、8割の人は支援物資に頼る生活をしいられています。

食料を含む物資不足は、あらゆるものの価格を跳ね上げています。ガザの南部ラファのアルデルインサン栄養センターでの聞いたところ、鶏肉が1キロ約400円、肉は1キロ約1,650円、レンズ豆は1キロ約400円、マンゴーやグアバなどのフルーツは1キロ約300円にもなったそうです。現金収入がほとんどない家庭には大打撃です。そのため、多くの家庭では肉を食べるのは年に2,3回、それも高い新鮮な肉ではなく冷凍肉。UNRWAが毎月配給する食糧も5日から10日で底をつき、小麦粉は1日で使い切ることもあるそうです。貧困は難民だけでなく、村の人たちも同じかそれ以上とも言われています。かつてイスラエルやユダヤ人入植地で働いていた人たちはガザでは仕事もなく、現金収入の道を絶たれています。もっとも安くて、毎日の食卓に欠かせなかったトマトでさえ、高価で手がでないそうです。栄養センターが子供用に支給している乾燥食品も、家族で食べるため1日でなくなるとのことです。

ラマダン(断食)月の今、人々は日中飲食を控えます。多くの人は仕事もないので、エネルギーを消耗しないために、家の中でじっとしています。そのため、ガザ市の中心部以外は、ひっそり静まりかえり、人影もまばらです。しかし、ガザでは、これがラマダン月だけではなく、日常になっていると聞きました。家に食べるものがないからです。

逆にラマダン月は、彼らには救いの月でもあるのです。日が沈み断食が明けるころ、人々はモスクにイフタール(断食明けの食事)をもらいに行きます。カタール政府が主催するイフタールに各家族は数回参加できるクーポンをもらえるそうです。また、この特別な月には、多くの慈善団体が、特別貧困家庭にフードパッケージを配給しています。これらの費用はイスラムの教えで義務付けられている「喜捨」(収入の一部を困っている人のために差し出す)によって賄われています。

しかし、このラマダン月も、あと10日ほどとなりました。ラマダン月の特別な施しが終了すると、ガザの多くの人たちはイフタールのない、終わりのない断食を続けていくことになります。そして、その影響をもろに受けるのが育ち盛りの子供達なのです。ガザの人口の約半分を占める子供達は、選挙権もなく政治とは無関係です。ガザへの制裁は選挙でハマスを選んだことに対する「集団的懲罰」と言われていますが、政治と無縁な子供達が最も犠牲になっているのです。子供達が空腹を満たせるよう、最低限の栄養が摂取できるよう、1日も早く制裁が解かれ、人と物が行き来でき、父親たちが働くことが出来るようになることを願うばかりです。


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