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ラマダンとイフタール

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2008年9月 1日 更新

パレスチナでは断食の月、ラマダンが始まりました。日の出から日の入りまでは絶飲食です。まだ残暑の残る日の長いこの時期、ラマダンに配慮して、夏時間が通常より1ヶ月早く、ラマダンにあわせて終了しました。夏時間だと7時過ぎの日没が、通常時間だと6時過ぎになります。

ベツレヘムの友人宅でのイフタール(断食明けの晩ごはん)に招待されたので、仕事帰りのパレスチナ人と一緒にバスに揺られてベツレヘムに向かいます。バスを待つ人達も、断食初日の今日は、疲れきった様子です。そして明らかにイライラしている人達もいます。バスがベツレヘムとの間にある検問所に着くと、男性たちは一斉にダッシュです。いち早くお家に帰りつくためです。

友人宅に着くと、友人とその妹と従姉妹が出迎えてくれました。もうかれこれ5年以上のつきあいで気の置けない大切な友人達です。すでに友人のお母さんが作ってくれているお料理のいい匂いがしています。でも、食事の時間までまだ2時間以上あります。今日はラマダン初日。友人たちも、まだ体が慣れていないので喉の渇きと空腹は絶頂に来ています。私も今日はイフタールに招待されたので、食事は取っていません。

イフタールを待ちながら、近況報告や噂話をしているうちに、ラマダン中は太るか痩せるかの議論になりました。友人と妹は太る派、従姉妹は痩せる派とのことです。どうやらイフタールの食べ方にその秘訣があるようです。イフタールの「正しい」食べ方は、まずスープを飲んで、胃を落ち着かせ、空腹間を抑えてから、ご飯を少量食べるそうです。空腹にまかせてがっついてはいけないんですね。

窓の外では、子供達の「今何時?」「あと何分?」の声が何度も聞こえてきます。もう間もなく時間です。食卓の用意も済み、お母さんが作ってくれた自慢のパレスチナ伝統料理「マクルーベ」も運ばれてきました。マクルーベはアラビア語で「ひっくり返された」の意味です。お鍋に鶏肉、カリフラワーなどの野菜を敷いた上にお米を載せて炊き込みます。出来上がったら大きなアルミのお盆にひっくり返すのが、この名前の由来です。食事の合図は、モスクのスピーカーから(あるいはテレビやラジオから)流れてくる「アッラーフ・アクバル」です。「聞こえた?」「聞こえたよね!」「いただきまーす。」みんなで一斉にマクルーベを食べ始めました。

今日のメニュー:マクルーベとスープとサラダ今日のメニュー:マクルーベとスープとサラダ

マクルーベの次は、ラマダンにつきものの、「サフラブ」です。暖めた牛乳にシナモンやココナッツを加えた甘い飲み物です。「もうお腹一杯」とソファにもたれていると、お母さんがラマダンの代表的なお菓子、カタイエフを運んできてくれました。フワフワのパンケーキの様な生地の中にチーズか胡桃の砕いたものが挿んで焼いてあります。ラマダンの時期にしか食べられないお菓子です。そして、友人のお母さんの焼くカタイエフが、どこのよりもおいしいのです。「チーズはどっち?」と中身を当てながら食べます。外れるともう一つ、またもう一つと食べるはめになります。締めくくりはアラブのコーヒーです。

ラマダンのお菓子カタイエフラマダンのお菓子カタイエフ

帰り際に友人が「金曜日にまたおいで」と誘ってくれました。「ありがとう。また来るね。」お母さんにお食事のお礼をして、友人宅を後にしました。ラマダンは絶対太ると確信しつつも、幸せな気持ちで一杯なのでした。


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