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ガザ:ウム・アル・ナセル村女性宅訪問

2008年1月23日 更新

ガザ北部、ウム・アル・ナセルはベドウィンの人たちが住む村です。2007年3月、この村に隣接する汚水池が決壊し、汚水が村を飲み込みました。5人が亡くなり、250人がテントでの避難生活を送る惨事となりました。
過去の記事
No.204「ガザ:ウム・エル・ナセル村浸水」
No.206「ガザ:ウム・エル・ナセル村第一次緊急支援実施」
No.264「ガザ:ウム・アル・ナセルの園児達」

汚水池の土手に登って遊ぶ子どもたち 汚水池の土手に登って遊ぶ子どもたち

村長さんによれば、この村はイスラエルとのボーダーに近いため以前はほとんどの男性がイスラエルに労働に出ていましたが、それが不可能になった現在は9割の人が無職の状態だそうです。ベドウィンはもともと遊牧民族なので家畜の飼育の知識や経験があり、中にはヤギの繁殖や養鶏などで収入を得ている家もありますが、決して多くはありません。村で走り回る子どもたちは皆元気一杯ですが、裸足の子や、靴を履いていても裸足にサンダルだけの子がほとんどです。

右手が汚水池の土手。ハーディーさん一家は左手の家に住む右手が汚水池の土手。ハーディーさん一家は左手の家に住む

この村に住むある女性宅を、地元の農業系NGOとともに訪問しました。ハーディーさん(40)は、9人の女の子のお母さんです。ご主人は、以前はやはりイスラエルで仕事をしていましたが現在は無職。ハーディーさんは、以前はヤギを育てて売っていましたが、ご主人が失業した後は生活が厳しくなり、全てのヤギを売ってしまったとのこと。現在、この一家に収入はなく、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)やWFP(世界食料計画)からの支援物資に頼って生活をしています。ですが、ハーディーさんはしっかりしたお母さんなのでしょう、子どもたちは着ているものは決して新しくはないけれども清潔で、家の中もきれに掃除してありました。また、彼女は小学校を出ているので、読み書きができます。

ヤギやニワトリなどはあちこちで見かけるヤギやニワトリなどはあちこちで見かける

ハーディーさんの家の向かいには高さ5メートルほどの「土手」がありました。子どもたちと一緒に登ってみると、それは汚水池を囲っている土手でした。穴を掘って周囲に土を盛っただけの汚水池です。いつ汚水が溢れるか、いつまた決壊してこの村が汚水に飲み込まれるかは、見当がつきません。家までの距離はわずか10メートル。子どもたちは裸足で土手を駆け下りたりして遊んでいました。

今回の訪問では、この村で、女性が世帯主である家庭、収入がない家庭の女性などを中心に、養兎(ウサギを繁殖させ、育った子どもを売る)による収入創出支援の可能性を探りはじめました。特に経済的に厳しい状態にある人々が収入を得られるようになり、また同時に、なかなか手が届かないお肉を子どもたちに食べさせることができる、という効果も期待しています。すでに牛肉や羊肉などが収入の少ない人たちには手が届かない値段にまで高騰しているガザにおいて、比較的安価なウサギは貴重なタンパク源となるのです。

この日話をしてくれた村長さんと村役場長さんは、このアイディアに前向きな姿勢を見せてくれました。ハーディーさんも、「家畜の飼育ならば経験もあるからできると思うわ」と少し誇らしげに言っていました。村の人たちは現在、支援物資に頼らざるを得ない状況にありますが、自ら収入を生み出していくことで生活を改善していく、その後押しをしていきたいと思います。


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