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宗教者間対話開催(その2)

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2007年11月30日 更新
京都金閣寺でくつろぎのひととき京都金閣寺でくつろぎのひととき

宗教と紛争について

宗教は紛争に関与している。エルサレム問題は特に宗教的要素が強く、宗教的観点なしでは解決できない。今までの解決方法は宗教の要因を無視したために失敗したとも言える。一神教は唯一の真実を求めたことで、自分達と彼らを区別するという不寛容性を備えることになった面もある。しかしすべての戦争が一神教の間に起こっているわけではない。

一般的に平和的な宗教とされる仏教も政府に利用された歴史がある。イスラエル・パレスチナの紛争も、過激派や政府に利用されている側面がある。ユダヤ教徒は自分達が千年以上この土地を離れていてもそれを取り返すことに正義があると信じている。パレスチナ人の多くは、占領に対する抵抗運動は正当であると信じている。パレスチナ人は土地を武力により没収され、占領下での苦難を強いられている現状を不正とし、いくつもの国際法や国連決議で認められてきた自分達の権利こそが正義だと信じている。しかし一部の過激派の声が取り立たされる傾向がある。また、自分達の側にこそ正義があり自分達こそが被害者であるという意識がある。お互いの苦難をあるいはナラティブを聞こうとしないことに深刻な問題がある。

宗教者の役割について

紛争は双方の対話を通してのみ解決できる。しかし、現状では双方が他方のナラティブを聞こうとしない。双方の苦難を見ようとしないことに問題がある。宗教者間対話は相互の宗教的・文化的理解を醸成できる。直接対話することで相手を同じ人間として尊重することも可能になる。ただ、宗教者間での対話があっても、一般への広がりは少ないのが問題。

プロパガンダではない、情報の共有が必要。双方の社会運動(社会改革運動や市民権運動、不正に反対する運動)などを促進する必要がある。どちらの市民も紛争の終結、占領の終結を求めている。

教育の現場では宗教を通しての相互理解への取り組みをしている。ラビ・アミルの大学ではキリスト教、イスラム教の先生も講義をしている。ハデル神父の大学ではキリスト教徒とイスラム教徒が席を並べて勉強している。シャイフ・ハサンも、パレスチナ自治政府の教育省でキリスト教徒と一緒に宗教学の教科書を作成し、子供達が双方の宗教を学校で学べるようにした。

仏教徒・日本人が出来ること

紛争は行き詰っている感があり、自分達だけでは抜け出せなくなっている。また、物理的に自分達だけでは対話が難しいという現実がある。第三者の助けがあって対話が実現できるし、第三者の視点は行き詰った議論に新しい視点を与えてくれる。仏教という平和的宗教についてもっと学びたい。エンゲージド仏教という公民運動と連結した仏教の考え方も印象的だった。また、私たちには共通して世界から見捨てられたという絶望感がある。自分達のことを考えている人がいるというのは励ましになる。今後ともこのようなプログラムを継続して欲しい、また、相互理解のための教育の分野での支援をお願いしたい。

上にみたように、イスラエル・パレスチナの三つの宗教学者は宗教そのものが紛争の原因ではないとしながらも、宗教と紛争の関係を指摘し、そこに宗教者が果たせる役割があると考えており、また実践しており、宗教者間対話の重要性を語りました。同時に、このような宗教者間対話の開催を今後も日本に期待すると同時に、仏教という新しい視点をもっと学びたいとも語っています。また、絶望間と疎外感が蔓延している中、日本が現地で活動を支援することの意義も語りました。
 今回のプログラムは、イスラエル・パレスチナの三宗教者が仏教者と対話することで、双方が宗教と平和・社会について多くを学ぶことが出来ました。さらに、一神教の三者は、プログラムを通し、信頼関係を築き、イスラエル・パレスチナに戻ってからも連絡を取り合うことを約束しています。この意味で今回のプログラムは成功したと感じています。と同時に今後もこのようなプログラムを続けていくことの重要性を認識しています。
 このプログラムでは多くの個人・団体のご協力・助成によって実現できました。関係者各位に心から感謝致します。また、今後プログラムを継続するためのご協力もお願い出来れば幸いです。


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