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宗教者間対話開催(その1)

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2007年11月30日 更新
 ■東京増上寺での対話セッション ■東京増上寺での対話セッション

イスラエルとパレスチナ間の紛争にはいろんな側面があります。土地を巡る紛争、資源を巡る紛争、占領者に対する被占領民の抵抗運動、主権争い、権利闘争、宗教紛争、民族紛争、テロとの戦い。中でもパレスチナという土地がユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地であることが、宗教がそれぞれの民族の形成に関係し、紛争とも深い関係を持ってきたことは事実です。宗教が社会に与える影響が大きいこの地域で、宗教はあるいは宗教者は紛争解決にどのような役割を担っているか、また、仏教徒あるいは日本人がこの紛争の解決にどのような役割を担えるのか、それを一緒に考えるために、三つの一神教の宗教者であり学者を日本にお招きし、日本の仏教者・学者との対話を持つことになりました。

JVCはアーユスと共同で2007年11月12日から16日まで、イスラム教シェイフ・バラカット・ハサン氏、キリスト教神父 ジャマル・ハデル氏、ユダヤ教ラビ イェホヤダ・アミル氏の宗教者・学者を日本に招き、日本の仏教者・学者と対話を行いました。東京では増上寺での11月12日の一般公開シンポジウム、13日の宗教者間対話、京都では15日の龍谷大学での仏教学者との対話、大阪では16日の意見交換会を行いました。また、イスラエル・パレスチナの宗教者達は、東京大学および京都大学でも中東学者・研究者との意見交換も行い、さらに、東京では築地本願寺、京都では東寺、三十三間堂、金閣寺、龍安寺、清水寺、妙心寺などの仏教寺院も訪問しました。多忙な一週間のプログラムでしたが、実りも多かったと感じています。以下が対話の概要です。

宗教と平和と社会について

それぞれの宗教には平和の教えがある。ユダヤ教は神のパートナーとなることで、同時に善い行いをする責任を与えられた。ユダヤ教の原理的な価値感は平和と公正にあり、和解や寛容も含まれる。ユダヤ教に基づく伝統や遺産がユダヤ社会と深く結びつき、ユダヤ民族を構成している。イスラエル国家の設立もこのユダヤ民族に基づくもの。ユダヤ民族の故郷として建設された。ユダヤ教とは宗教と国家と文化的アイデンティティの混合である。

キリスト教は非暴力を教えている。神の法とは人々の幸せの中にある。それは人権の考え方と近い。キリスト教徒にとっても、パレスチナはイエス・キリストが誕生し、布教し、磔にされた聖なる土地である。現在キリスト教徒の数はパレスチナの2%と少ないが、学校や病院などを通じて地域の教育・社会サービスに貢献している。パレスチナのキリスト教徒はキリスト教徒として西洋と繋がっているが、民族としてはパレスチナ人である。パレスチナ人として、日々占領下の困難な生活を強いられている。

イスラム教では一神教の最後の宗教として、ユダヤ教とキリスト教を完成させたものと信じ、二つの宗教に敬意を払っている。イスラム教は平和と寛容を教えている。本来中道であり、狂信を認めない。イスラムは生活全てを含む包括的な教えで道徳を重んじる。聖職者階級はない。イスラムはその歴史の中で、非ムスリムに対して相互理解、調和、相互尊敬を持って接してきた。パレスチナ社会は占領下で苦難を強いられている。封鎖政策による移動の制限のため経済・社会活動が困難である。壁の建設により聖地エルサレムに祈りにいくことも難しい。しかし、パレスチナ人は占領者であり土地を奪ったイスラエルに対して憎しみをもってもユダヤ教に対して憎しみを持っていない。ユダヤ教を尊敬している。


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