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ガザ緊急支援:ニヴィーンちゃん家庭訪問

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2007年8月12日 更新

ニヴィーンちゃんはJVCが支援する栄養センターに通っています。1歳ですが、体重は6.4キロしかなく中度の栄養失調です。ニヴィーンちゃんの家はハンユニス市から少し離れたバニ・スヘイラという地区にあります。一階建ての家はコンクリートでできていて屋根はトタンです。2つの寝室とキッチンとリビングがあって、両親と兄弟5人が住んでいます。お父さんの両親もすぐ隣に住んでいます。ニヴィーンちゃんの家族は難民で、難民キャンプの外ですが、国連難民救済事業機関(UNRWA)の援助で家を建てることが出来ました。寝室には床に直接マットが敷いてあり、家族はここで座ってくつろいだり、寝たりします。

ニヴィーンちゃんとお母さんニヴィーンちゃんとお母さん

ニヴィーンちゃんは、センターに通い始めて約1ヶ月ですが、体重はあまり増えていません。お父さんは持病があるらしく、肉体労働は難しく、長いこと働いていません。両親も働いていないので、この家にはほとんど現金収入はなく、生活はUNRWAの支援食料に頼っています。お母さんはニヴィーンちゃんには毎日牛乳とヨーグルトを食べさせていると言っています。他の家族はポテト、トマト、なすなど、地域で取れる野菜を食べているそうです。お母さんに肉を最後にいつ食べたのと聞くと、「金曜日よ。毎週金曜日にはお肉を食べるの」という答えが返ってきました。しかし、ほとんど現金収入のない中で本当に毎週金曜日にお肉を食べているのか、疑問が残ります。ただ、ニヴィーンちゃんの3人の姉妹と1人のお兄さんは、見たところみんな活発で元気そうなので、一安心ではあります。

JVCが支援する現地NGOアルデルインサンは、センターに来る子供たちに治療用栄養食を施し、お母さんたちに栄養教育や栄養調理実習をすることで、センターだけでなく、家に帰っても子供達が充分な栄養を取れて、子供たちの回復を早め、またセンターに戻ってくることのないように取り組んできました。そしてこの考えは、緊急支援であっても与えるだけで終わらせず、生活の向上を支えたいというJVCの考えと一致しています。しかし、ハンユニスセンター長は、家では栄養価の高い食材を手にいれられないので、実習で学んだことを実践に移せない母親が増えていることを懸念しています。ニヴィーンちゃんのお母さんもその1人です。かつては、ビタミンや鉄分の多い野菜を前庭で栽培したりして、栄養を補っていた母親もいたそうですが、今では野菜の種や必要な水を買うお金もない家庭が多いそうです。少し前であれば、お金に困ったときは親族などから借金をしたり食料品店で付け買いをしてしのいでいたものの、今の状態では、銀行はもちろん、親族でさえお金を貸してくれる余裕のある人を探すのは難しいし、また、返すあてもないのです。

ニヴィーンちゃんと家族ニヴィーンちゃんと家族

完全に隔離され、経済活動が完全に停止したガザで貧困は深まる一方です。政治的解決がない限り、経済が活性化されない限り、増え続けるニヴィーンちゃんのような栄養失調児に私達NGOはどう対処したら良いのか、つきつけられた問題はとてつもなく大きく、重いものです。


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