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ガザ:見て、うちの子が良くなったの

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2006年11月29日 更新

JVCが支援している人間の大地:ハンユニス栄養センターへの今回の訪問では、子ども達の栄養状況が改善されつつあることを実感できました。5月から支援を始めた栄養食提供の緊急支援では、6月末からのイスラエルによる攻撃により、栄養失調の子ども達が定期的にセンターに通って栄養食を食べることがとても難しい状況でした。ようやく10月からは、状況も落ち着いてきて、お母さん達がセンターに子ども達を定期的に通わせることが出来るようになって来ました。9月に訪れたときはまだ、厳しい表情のお母さん達が多かったのですが、今回はセンターに通い始めて一ヶ月や二ヶ月経過し、子供の栄養状態の改善が確認できたことをとても喜んでいるお母さん達が増えてきました。多くのお母さん達が私達に「見て、うちの子がこんなに良くなったの」と話かけてくれるようになりました。

ドリアちゃんとお母さんドリアちゃんとお母さん

私に娘を見てと駆け寄ってきたのは、2歳のドリアちゃんのお母さんです。ドリアちゃんは栄養失調と診断されセンターに通い始めましたが、約2ヶ月で体重もほぼ標準の11キロに増えて顔色も良くなり元気になりました。

メルナちゃんメルナちゃん

メルナちゃんは生まれたときは3キロと正常の体重だったのですが、生後10ヶ月の10月に中等度の栄養失調と貧血と診断されてから、センターに通い始めました。1ヶ月で体重は700グラム増えて6.8キロになりました。

ワラアちゃんワラアちゃん

ワラアちゃんは生後7ヶ月。生まれたときは2.5キロと少し小さめでした。生後6ヶ月の10月末にセンターに訪れたときは、体重は5.5キロで中等度の栄養失調と診断されました。センターに通って1ヶ月弱の間に600グラム増えていまでは6.1キロになりました。

センターに通う栄養失調児の大多数は、9週間通い続ければほぼ回復します。今、ようやく、お母さんと子ども達が定期的に通えるようになって、目に見える効果が現れてきたところだと言えます。

11月末のガザは通常の生活を取り戻しつつありました。11月26日のイスラエルとパレスチナのガザにおける停戦合意により、6月末からのイスラエル軍による侵攻は当面停止されるようです。また、6月末から断続的になっていた電気と水がほぼ正常に供給されるようになり、公立学校も1ヶ月以上遅れたものの、新年度がスタートしました。日々イスラエル軍の攻撃に怯えたり、停電の中でろうそくの火を頼りにご飯の支度をして食事をしたりという異常な事態からは脱却できつつあります。

しかし、未だに公務員の給料はほとんど支払われず、爆破された主要道路や橋の修復工事も始まっておらず、イスラエルへの出稼ぎは許可されず、失業率や貧困率が改善される見込みはなく、厳しい生活状況に変わりはなく、ガザの緊急事態は続いています。JVCは当初5月から7月の予定だった緊急支援を8月から11月まで延長しました。しかし、ようやく効果が見え始めた今、この支援を止めることは出来ません。JVCでは今後数ヶ月この支援を続けられるよう調整しているところです。


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