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ホーリー・チャイルド・プログラム

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2006年9月27日 更新
休み時間に庭で遊ぶ子ども達休み時間に庭で遊ぶ子ども達

ホーリー・チャイルド・プログラムはベツレヘムにある唯一のトラウマを抱える子ども達のための専門学校です。9月からの新学年には約30人の子供が学びます。一口にトラウマを抱える子ども達と言っても、その症状やその原因は子ども達それぞれによって違います。ただ、共通していることは、どの子も普通の学校には通えないということです。多くの子ども達は、他人とのコミュニケーションがうまく取れません。言葉を話すことが出来なくなった子供もいます。

自転車にも乗れるよ自転車にも乗れるよ

この学校の目的は、普通の生活が出来なくなった子ども達に、愛情と安心、そしてセラピーで心を開かせ、苦しみを乗り越えて、普通の学校に戻り、普通の社会生活を送れるようにすることです。ほとんどの生徒は2年から3年で、普通の学校に戻れるようになります。

生徒の中に4年目になるO君がいます。私は1年生に入学した当時のO君を知っています。彼はとてももの静かで、他人と話すことは得意ではありませんでした。挨拶をしても、名前を聞いても答えてはくれませんでした。でも、パズルやゲームはすごく上手で、頭が良いことは誰にでもわかります。今回、O君と再会したとき、私は驚きました。挨拶も握手もしてくれました。名前も教えてくれました。知らない人(彼はきっと私のことを覚えてないので)と、会話が出来るまでになっていました。もともと頭は良いので、授業も問題はないようです。彼はきっと、来年度からは、普通の学校に行けそうです。

でも、O君と同じ年に入学した同い年のY君は、残念ながら回復が芳しくありません。入学した当初のY君は、完全に自分の殻に閉じこもり、遠くを見つめるような様子が印象的でした。その後、学校のスタッフの献身的な努力で、少しずつ話たりと回復の兆しもあったそうですが、何かのきっかけで、戻ってしまうのだそうです。今回も夏休みの間に、また戻ってしまったようです。そのために本当は4年生なのですが、今年度も低学年に残ることになりました。

紛争地におけるトラウマ治療が難しい要因のひとつに、トラウマの経験となった出来事から逃れることの難しさがあります。例えば、イスラエル兵士によって家族や本人が乱暴されたという経験がトラウマになっている場合、子ども達はイスラエル兵士を見ただけで、嫌でも辛い経験を追体験することになります。ホーリー・チャイルド・プログラムは、愛情に溢れた安心できる空間を提供しようとしています。そして、この学校の敷地内にいるときの子ども達の多くは、安心した和やかな表情をしています。実際ほとんどの子供は数年で社会復帰していきます。でも、このプログラムが十分面倒を見られる生徒の数は限られています。現地の心理学・心理療法の専門家の育成は、とても重要な課題です。


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