アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
  • JVC facebook
  • JVC twitter
  • イベントメルマガ配信中
  • 文字サイズ:大きく
  • 文字サイズ:中くらいに
  • 文字サイズ:小さく
JVC English website

イスラエル軍侵攻とガザの人々の生活 2

パレスチナ現地調整員 藤屋 リカ
2006年7月 2日 更新

続く破壊と人々の生活
昨晩、ガザ市にあるパレスチナ自治政府の内務省のビルにミサイルが打ち込まれました。BBCが流れてくる映像では、窓から火があがっていました。
JVCは、パレスチナで活動するNGOとして、自治政府の内務省に登録しています。登録のために砲撃を受けたビルには書類を持って通いました。もしかしたら、私たちのものも含めて、パレスチナで活動する国際NGOの情報も燃えてしまったかもしれません。

今日、金曜日でガザは休日です。海に面するガザの夏は湿気もあって暑いのですが、今日は特にとても暑い1日だったそうです。ほとんど電気がない状態ですから大変です。子どもの栄養支援事業の責任者のモナは、「冷蔵庫の中にあったものが暑さで限界にきている」と言います。米や魚の缶詰等を多めに買っておいたとのことです。彼女の長女は、先週、高校卒業試験を終えたところでした。モナは働いているので、今日が試験を終えた後の初めての休日で、親子でゆっくりできるはずでした。しかし、鳴り響く爆音の中、ゆっくりなどとは言っておられません。モナは「私の娘たちは大きいから大丈夫みたい。親戚の幼い子どもたちはおびえていて心配」と言います。

子どもの栄養を専門とする「人間の大地」のスタッフは女性が多く、子どもを抱えながら働いています。今、子どもたちは夏休みで家にいます。代表のイテダルは「昨日は、小学校低学年の子どもが爆音等の恐怖で母親から離れられないという理由で、仕事に来られなかったスタッフがいました。特に南部のハンユニスセンターのスタッフが心配です。スタッフには、職場に子どもを連れて来ても良い、と伝えています」と言い、明日は朝一番でハンユニスセンターに行く予定とのことです。(6月30日)

最悪の経済状況の中での危機
7月1日、今日は「人間の大地」ハンユニスセンターでの仕事の予定でしたが、中止しました。
イスラエルとガザを結ぶエレツ検問所は、元々イスラエル軍の許可を得た限られた人しか通過できないのですが、更に厳しくなっているようです。国連の安全管理担当者は、この状況なのでいつ完全封鎖さされてもおかしくない、ということを強調しました。限られた国連関係者、ジャーナリスト等の行き来はあるようです。しかし、いったんガザに入って出られなくなる心配はあります。

「人間の大地」ハンユニスセンターの代表のハナンは、今日も忙しく仕事をしています。朝一番でガザから駆けつけた「人間の大地」の総責任者でもあるイテダルと共に、緊急支援で採用の新しい看護師を決定しました。以前「人間の大地」で働いた経験のある女性のスタッフ・ナース(高い水準の教育を受けている看護師)です。ハナンは「人々(栄養失調児を連れた母親)はセンターに続けてきていますよ」と言います。彼女の一番下の娘は9月から小学1年生になりますが、爆音をとても怖がっています。昨日は休日でハナンと一緒に過ごせたこともあり、少し落ち着いた様子。今日は兄と一緒に家にいるとのことです。

先週の土曜日はこのような事態になるとは思いもせず、ハンユニスセンターでハナンと7月分の緊急支援の進め方を話し合っていました。
来所者が増えていて、その分待ち時間も出てしまうので、その時間にビデオ教材を流すことにしました。しかし、今、電気が切られ、貴重な燃料で発電機を回している中ですので、中止せざるをえません。そのときハナンは「最近、栄養失調児の母親が、子どもの健康ではなく、お金や食べ物がないことばかり看護師に訴えるのが気になります。最悪の経済の中だから、当たり前のことでしょうが」と言っていました。
最悪の経済状況の中、現在の軍事侵攻は起きました。困窮生活を強いられていたガザの状況に加えて、電気の復旧の見込みはなく、水は浄水やくみあげなどその供給には電気が不可欠なことで不足、イスラエルからの供給・管理下でなくなるのは時間の問題等ということがおきていて、これは「人道的な危機」です。(7月1日)

プログラム開始と臨月のスタッフのこと
7月2日、子どもの栄養改善事業のスタッフは、ラファに住むコーディネーターのラシャを除いて、全員がガザ市の事務所に集まってきました。
ハンユニスの東の村に住むフィールド・コーディネーターのルラもやってきました、ガザ市と南部を結ぶ橋は壊されましたが、橋の下の古い道を通ってきたようです。その道はワディ(枯れ川)で夏は乾季で水が無いので通れますが、冬に雨が降ると困難だとのことです。

責任者のモナを中心に、緊急対応としての「サマープログラム」の最終準備をしていました。80ヶ所の幼稚園、4000人の子どもたちに、2時間ぐらいの遊びの時間と、果物と栄養強化ビスケットを提供するプログラムです。とりあえず、ガザ市内と北部は明日から開始できるようにします。中部と南部のハンユニスとラファは状況を見ながら開始を検討します。「できるところから進めるの」と忙しそうです。「子どもの好きなりんごは冷蔵庫もいらなくて日持ちもするからいいけれどけれど、小ぶりのものなら1キロで何個かしら」などと準備の様子が伝わってきます。

北部担当のフィールド・ワーカーのサナは臨月で、初めてのお産を控えています。今日も仕事にやってきました。体のむくみがひどいのをみんなが心配しています。仕事の帰りに産科病院に行く予定にしています。彼女は北部のジャバリアにあるNGOの病院での出産を計画にしています。逆子でむくみもあるので、近いうちに、帝王切開になりそうです。薬学博士でもあるモナは「病院にはまだ電気も水もあるから大丈夫。この状況だし早く産んだほうがいいかも」と言います。無事に元気な赤ちゃんが生まれてくることをみんなで祈っています。 (7月2日)


団体案内
JVCの取り組み
11ヵ国での活動
イベント/お知らせ
現地ブログ
あなたにできること
その他
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F 【地図】
TEL:03-3834-2388 FAX:03-3835-0519 E-mail:info@ngo-jvc.net