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地震

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2004年2月13日 更新

2月11日午前10時過ぎ、パレスチナ全域が地震に見舞われました。その時、私は国際NGOの月例会議に出席していました。会場は東エルサレムのYWCAの2階会議室、約50名の外国人・パレスチナ人の国際機関・NGO代表が集まっていました。突然ドーンと縦に揺れ、しばらく上下の揺れが続きました。会場の多くの人は、地震なのか何かの爆発によるものなのか、あるいは近くで家屋破壊があったのか、判断に迷っている様子です。数分後に地震だと判定された後、屋外に避難。この建物は多くのパレスチナの建物同様石造りで、一階部分が円柱で支えられたホールになっており、耐震性に乏しいと思われます。外に出ると、近くの家や学校の生徒達が道路に出ています。中には屋上から見物している人達もいます。ほどなく会議中止の知らせがあり、学校も商店も次々と閉鎖となりました。通りは家路を急ぐ人達で溢れました。

この地域のほとんどの人達にとって生まれて初めての地震体験です。最後にあった大地震は1927年マグニチュード6.2のもので、300人が死亡、1,000件以上の家屋が崩壊したと言われています。その後も地震はあったものの、身体で感じるほどのものは少なかったようです。

パレスチナの人々は、日常的に「揺れ」を感じて生活しています。
イスラエルの巨大戦車はおぞましい地響きと共に道路を掘り、家屋を揺らして走っていく。F16戦闘機は鼓膜が張り裂けそうな爆音と共に、窓ガラスを吹き飛ばさん勢いで、家の上を抵抗飛行していく。爆破事故に至っては、数キロ先でもドーンという音と地響きで、明け方でもベッドから飛び起きるほどの勢いがある。
日常的にこれらを経験しているパレスチナ人が、これらと地震を混同するのも無理はないでしょう。

それでも、パレスチナの人々は地震に対して恐怖を持っているようです。ある学校の先生は生徒をほったらかして、一人で階下まで走って逃げたそうですし、ある人は恐怖のあまり5階の窓から飛び降りて亡くなったそうです。この地域では地震教育や避難訓練はなく、学校の先生でもとっさに何をすべきかわかっていません。占領軍の侵攻に備えての避難対策は行き渡っているものの、地震対策にはあてはまりません。

しかし、この地域では100年〜150年に一度の割合で大地震が発生しているとのこと。「10年以内に大地震が発生する」と警鐘しているイスラエルの科学者もいます。石造りの家は耐震性が弱いです。何度もの地震を耐えてきた、数百年前のがっしりした建築物はまだ良いものの、最近の建物は石のサイズも小さく、石を繋いでいるセメントも弱そうです。占領により、日常生活に苦難を強いられているパレスチナの人々に、地震のような自然災害が重なれば、その被害は致命的なものとなることは簡単に予想がつきます。家の耐震性を高めるのは難しくても、地域の実情に合わせた避難方法や避難訓練の充実を図ることで、最悪の事態を回避することはできるはずです。そしてこの分野でも国際社会の協力が求められています。


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