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壁デモ

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2004年2月 9日 更新

イスラムのお祭りイード・アル・アドハ(犠牲祭)が明けた2月7日の土曜日、エルサレム郊外の町アブ・ディスで「壁」に反対するデモが行われました。イスラエル側からは、ターユッシュ、グッシュ・シャローム、イスラエル家屋破壊反対委員会(ICHAD)、などの市民団体の呼びかけにより、大型バス8台、ミニバス数台に乗った約500人のイスラエル人・外国人が、イスラエル各地から集合しました。出迎えたのは、付近の町に住むパレスチナ人数千人。UPMRC代表ムスタファ・バルグーティ氏や地域の市庁舎の役人も参加。子どもたちも大勢参加しました。

デモに参加する若者デモに参加する若者

デモ行進はパレスチナの国立大学アル・クッズ(エルサレム)大学に集合、そこからラス・クプサ(8mの壁で、エルサレムからの主要道路が分断された場所)までゆっくり歩いていきます。イスラエルの平和活動家とパレスチナの人達が手を組んで一緒に歩きます。
私もパレスチナの学生たちと一緒に手を組んで進みました。途中の壁には若者達がスプレーで絵やメッセージを描いていきます。

アブ・ディスは東エルサレムの一部ですが、イスラエルが「統合されたエルサレム」と呼び、「エルサレム行政区(ミュニシパリティ)」としている地域の外側にあります。オスロ合意でパレスチナ国家が建設されていたなら、その首都機能を果たすはずだった地域です。この近辺の町は古くからエルサレムの郊外として、あるいはエルサレムからベツレヘムへの通り道として栄えました。ここは農地ではなく、産業と言えるようなものはほとんどありません。ほとんどの住民はエルサレムで働いています。この地域には小さな診療所しかなく、大病院はエルサレムへ通います。障害児などの特別学校もここにはなく、エルサレムに通学しています。

昨年春から「壁」建設は始まっていましたが、今、本格的に急ピッチに進んでいます。アブ・ディスと周りのアイザリアなどの町は「壁」によって、ぐるりと取り囲まれることになります。農業も工業もほとんどないこの地域が完全に隔離されます。生活の糧が奪われます。そして、水道も電気もガスも食糧も医療も、すべての生活必需品は、イスラエルによって管理されることになります。価格も量もです。住民はこの状態を「刑務所」と呼びます。このような状況で果たして人々は生活を営むことが出来るのでしょうか。

すでにアブ・ディスやアイザリアを後にした人は少なくありません。「故郷を離れるのは悲しいが、生活することの方が大切だから」と。デモに参加していた人達は、絶対この土地を動かないと言っています。でも、人は大儀の為とはいえ、霞を食べて生きてはいけません。近い将来、誰かが彼らの生活を支えない限り、ここの住民は飢死するか、移動するかを迫られるときが来ます。そのとき、私達は、国際社会は、黙って民族が浄化されていくのを見守らなければならないのでしょうか。そして、何故もっと早く手を打たなかったのだろうかと、嘆くのでしょうか。

一緒に歩いた女学生と記念撮影一緒に歩いた女学生と記念撮影

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