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外出禁止令

パレスチナ 石原さとみ
2003年2月 9日 更新

ヘブロンの町の中心部に着いた途端、「マアヌ・アタジャウル(外出禁止令)!」と叫びながら、イスラエル軍のジープがやってきた。3人の兵士がジープから降り、全ての商店に「サッカル・ドゥッカーン(店を閉めろ)!」と怒鳴って回る。次々と店が閉まり、買い物客は、慌てて外出禁止令ではない地区へ逃げ込む。家に帰るために通りたいと兵士に言っても、ここは閉鎖されたから他の道を通れと言われる。

店を閉めるよう、怒鳴り込む兵士店を閉めるよう、怒鳴り込む兵士

ヘブロンはパレスチナ自治区だが、旧市街にユダヤ人入植地があるために、自治政府管理下のH1地区と、イスラエル管理下のH2地区に分けられている。昨年11月以来、旧市街を含むH2地区は、ずっと外出禁止令下にある。何日かごとに数時間だけ外出禁止令が解かれ、人々は商店を開き、食糧や日用品を買い込む。

H1地区とH2地区の境界線H1地区とH2地区の境界線

パレスチナ人の人口は約12万人。入植者は約500人で、それを守る兵士が約3千人。今回のインティファーダ以前から、パレスチナ人と入植者の衝突があるため、最も過激なパレスチナ人と、最も過激な入植者がいる町として知られている。昨年11月以来、この入植者の過激さが増しており、外出禁止令下にある一般のパレスチナ人の家を襲撃する事件が頻発している。

人々がいなくなり、ジープが立ち去ろうとしたとき、兵士が声をかけてきた。「歩きまわるなら、ユダヤ人に気をつけるように。ここで警戒する必要があるのは入植者だけだから。何かあったら、俺達に向かって叫べ。」入植者を守るために配備された兵士も、入植者の方が手に負えないことを知っているのである。


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