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イラク難民 〜その2〜

パレスチナ 佐藤 真紀
2002年8月11日 更新

ヨルダンには10〜20万人のイラク難民がいるといわれている。湾岸戦争後に始まった国連の経済制裁に苦しむ人々が経済難民としてアンマンにやってくる。国連が難民を作っているのだ。国連にはUNHCRと呼ばれる難民問題を扱う機関がある。アンマンにも事務所を置く。ただし、難民として認定されるのは、政治的に迫害を受けているような人に限られる。つまり、反サダム政権ということであろう。ヨルダンは難民条約に批准していないので、イラク難民は受け入れない方針だ。そこで移住先は、アメリカやカナダなどが中心。2001年の申請者数は、およそ4700名で、そのうちの88%はイラクからやってきた人々であるが、認定されるのは10%に過ぎない。昨年9月のテロ事件以降、受入国のセキュリティ・クリアランスが厳しくなっており、より多くの時間がかかるようになった。

社会サービス

イラク難民キャンプは存在しないため、人々はダウンタウンに住む。生活の糧を自分たちで見つけて暮らしている”Urban Refugees”である。難民認定された人々は、ヨルダンの教育・保健などのコミュニティ・サービスを無料で受けることができる。病院とUNHCRで提携しており、提携病院であれば無料で治療を受けることができる。子どもは、ヨルダンの学校に行くことができるが、実際は学校に行っていない子どもも多い。

6月20日は「難民の日」で子どもや青年の絵画展を行った。彼らは自分たちの境遇を訴える絵を描いていた。拷問された傷跡を書いたものや、UNHCRをたたえる絵画が多く見られた。難民として認定されることで彼らの人生は大きく変わる。切ない願いである。さもなければ路上でタバコを売ったりしなければいけないし、社会サービスは受けられない。国際社会が経済制裁を課し、一般市民を苦しめる。国連の援助が受けられるのは反サダムを訴えた政治難民だけという皮肉な情況が続いている。

「難民の日」に出品された絵画。イラクは文化的な水準が高い。「難民の日」に出品された絵画。イラクは文化的な水準が高い。

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