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バスラ、バグダッド、そしてモスルへ 〜隣国からでも支援を絶やさず〜

イラク事業担当 原 文次郎
2004年7月15日 更新

7月中旬ともなると、高地で比較的気温の低いはずのアンマンでも暑さが盛りです。日本への一時帰国の後、6月中旬にヨルダンのアンマンに入り、隣国のイラクへ支援の薬品と機材を送り出す作業を続けています。

予想されたこととは言え、6月末の主権委譲の時期をはさんでこの時期のイラクは治安の安定が一番の課題で、ほぼ毎日の様にどこかで武力衝突が起きている状態になりました。そこへ陸路で自分が支援の物資を持ち込んでイラクに出入りするのは危険なので、アンマンに待機しながらの支援が続いています。

幸いなことに今までの支援の実績からイラクの専門医とはメール等で連絡がつき、また輸送も信頼のおける業者に託して送れる体制をこれまでに作ってきたので、それが物を言っています。

バスラ向けの支援(6月20日アンマンにて引渡し)

この日、日本での講演を終えて帰国途中のバスラのジャナーン医師を、アンマンのホテルに訪問しました。日本で支援者の方から抗ガン剤と抗生物質を現物寄付で頂いており、それを前もって私がアンマンに運び込んでいました。その一部をバスラへのお持ち帰りの荷物としてお渡しする段取りで済むはずだったのですが、どうしても緊急で欲しい薬があるとの要望をその場で伺い、急遽アンマンで追加調達しました(バスラの病院の規模で100名の患者さんの1.5ヶ月分ほどに相当)。この購入費用も、日本でジャナーン医師の講演に感銘を受けたという支援者からの寄付金を当てさせて頂きました。荷物を持って、陸路バスラへの長い道のりへ旅立って行くドクターを見送り、旅の無事を祈りました。(後日、無事到着を確認しました。)

バスラ向けには、今後、アンマンから病院に当てて直接援助の品物を送ることを試みる予定です。

バグダッド向けの支援(6月23日発送、26日寄付)

子ども福祉教育病院のマーゼン医師の要望に応えて、薬品約1か月分のセットを発送しました。内容は抗ガン剤と抗生物質が中心ですが、これにバスラからの要望と同じく、消化器への副作用を抑える薬が加わりました。この薬は患者さんの全員に使う訳ではないので必要な総量は比較的少なく、他の薬と比べれば安価と言えます。しかしイラクでは入手困難なため、バグダッドの医師も自分たちの努力でお金をいくらか集めたので、それで買って欲しいと懇願されたほどでした。

6月23日の晩にアンマンを出発する車に乗せて運び、翌日の24日の午後にはバグダッドへの到着を輸送会社の社長からの電話連絡で確認しました。これに合わせて、イラク人の助手が荷物を引き取ったこともバグダッドへ電話して確認。バグダッドも2月以降に携帯電話が普及しだしたので、連絡は大分楽になりました。とは言え、電波の状態が悪くてかかり難いこともしばしば。この日は夕方遅くになり、翌日は金曜日でイスラームの休日ということもあって病院は受け付けないので、実際には助手が病院に持ち込んだのは26日の土曜日。渡した先のドクターからもその日のうちにお礼のメールが届き、ひと安心でした。

モスル向けの支援(7月8日発送、11日病院到着)

モスルのアルサラーム総合病院のリカー医師からの要望に応えて支援を行いました。モスルの同病院へは、イラクのNGO(カリタス・イラク)から、抗ガン剤などの基本的な薬の支援は届いています。しかし、それだけで間に合わない分について、緊急に要請があったのでこれに応えました。検査用の使い捨ての針と、Folinic Acidという薬が今回の要請の内容です。実はこのFolinic Acidという薬は、消化器への副作用を抑える薬として、バグダッドやバスラでも最優先で要請があったものです。モスルでも同じく足りずに最優先で欲しいということで、この薬は結局、イラク内の全ての小児ガン治療の拠点から要望を受ける結果になっています。

モスル向けの輸送は、今回初めて輸送業者に任せてみましたが、2日後の10日の夜にモスルのリカー医師との電話連絡が取れ、運転手からの連絡があってモスル市内には到着していることを確認。翌11日の朝に病院での受け取りが完了し、お礼のメールを受信しました。この日の朝はモスル市内で爆破事件があったと報道されていただけに心配でしたが、うまく届けることができました。

隣国からの発送を担当して

自分で薬を運ぶわけでないので確認作業に忙しくなり、きちんと届いてお礼の言葉が帰ってくるまでは気を抜くことができません。それでも、何とかこの厳しい治安状況の中で隣国からの支援が続けられることを嬉しく思います。自分で足を運べる状態になったところで、今度は患者さんに会って支援が役立っていることを直接確認したいと願っています。

支援物資の詳細はこちらをご覧下さい


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