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予防接種「も」ない!

パレスチナ事業担当 看護師 吉野 都 吉野 都
2003年1月16日 更新

バクダットのイラク赤新月社の運営する母子保健病院を訪問した。国際社会に経済制裁を受けているイラクでは、食糧や医薬品や日常的に不足している。産婦人科医の年配の女医さんは、「妊婦に貧血が多いが、それを治療するための鉄剤も不足している。」と、眉間にしわを寄せながら話した。 

「BCGありません」「BCGありません」

厚底サンダルに黒い網タイツに白衣、といういでたちの予防接種担当、看護婦のサルマは、「見てごらんなさい、今日は子どもの予防接種のBCG(結核を予防するための注射)が全くないわ。次ぎ、いつ入ってくるのかわからない。」と苦笑いをする。そして、アラビア語で明記してある「BCGがありません」という、予防接種に子どもを連れてやって来た母親への告知のポスターを指差した。

予防接種は、保健省の管轄だが、その保健省にもストックがないのだ、とラスミイ院長は言う。ユニセフのレポート(2001年)によれば、90%近くの割合で、BCGの予防接種をカバー出来ているが、国連の「食糧のための石油プログラム:Oil for Food Program」によって、予防接種を含めた医薬品が、イラクに入ってくるのが時として大幅に遅延する、ということだ。

いろいろな要因が絡み合って、医薬品が慢性的に不足している状態だが、子どもが予防接種さえ十分に受ける事が出来ない、という事実は明らかに残るわけだ。BCGは、周囲の結核菌保菌者からの感染から、赤ちゃんを守るために、生後直ちに、もしくはなるべく早い時期の接種が必要だ。赤ちゃんには、予防接種を受けなければならない、という権利と義務がある。それを妨げているのは、いったい何なのだろうか?と思わず、首を傾げてしまう私のしかめっつらを、生後5ヶ月の女の子、ヌールアフムダが大きな瞳でずっと見つめていた。

大きな瞳の生後5ヶ月のヌールちゃん大きな瞳の生後5ヶ月のヌールちゃん

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