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持続可能な農業と農村開発(SARD) 活動詳細(2)
2006年10月20日 更新
[現地スタッフ]


安全な飲料水・生活水の供給

給水活動は、SARDプロジェクトの代表的な活動であり、1993年から行っている。この活動は、農村の人々が自らの努力によって、飲料水と生活用水を確保することを目的としている。JVCは、浅井戸、折衷井戸、雨水保存用水がめ、共同池などさまざまな方法で、村に水資源を確保することを人々に奨励している。また、衛生教育も行なっている。

井戸堀り

(1) 浅井戸(セメントリングの直径1m、深さ7m)

■井戸にセメントの枠を入れているところ。
井戸の無かったこの村では村人総出で
作業が行われた。

給水活動のもっとも基本的な活動は浅井戸作りである。村人たちはグループを組織し、協力しながら自分たちの手で井戸を掘る。また、鋳型を使って15〜16個のセメントリングを作り、掘った井戸に落とし込む。約10家族が1つの浅井戸を使うのが基本であるが、乾季の間に水が干上がってしまうような井戸ができてしまうのを避けることは難しい。
 そのため、干ばつが厳しい近年は折衷井戸への改修工事を支援している。

(2) 折衷井戸(セメントリングの直径1.2m、深さ20〜30m)

折衷井戸は、浅井戸のよさを残しながら、改善を試みたものである。まず浅井戸を掘り、その底の部分を、簡単な手動の掘削機を使える職人に、ドリルで20〜30メートル掘ってもらう。そのドリルで掘った穴に、直径6.5センチメートルの塩化ビニールのパイプをはめ込む。大掛かりな機械は要らないが、村人の掘削作業の手伝いは必要とされる。折衷井戸は1年を通じて十分な水を供給することができ、1つの井戸を25〜30家族が使うのが基本である。

(3) 井戸の改良

井戸の改良には2種類ある。一つは雨季に干上がる浅井戸の底をドリルで掘り下げる改良であり、もう一つは使用した水が井戸へ浸透して水を汚すことを避けると同時に、使用した水を集めて家庭菜園などに利用することができるように、井戸のまわりに洗い場を作る改良である。

雨水保存用の水がめ作り

2,500リットルの水を貯めることができる大きな水がめは農村部ではとても有用である。人々は雨季の間に雨水を貯め、貯めた水を乾季に使うことができる。水がめ作りは、1995年に、JVCが5人の村人に水がめ作りのトレーニングを行ったことから始まった。水がめを希望する家族は、セメント、砂、砂利などの材料費の半分を負担し、JVCが残り半分を支援する。村人は水がめ作りの作業の手伝いもしなくてはならない。学校やお寺など、誰もが使えるような、公共の場での水がめ作りに限定して支援した。

地域共同組織活動−収入の向上を目指して

コメ銀行

■コメ銀行に返済するコメの計量をしている
ところ。帳簿に間違いのないよう皆で確認
しながらの作業。

コメ銀行は、農村での食料自給の安全性を高めることができる互助活動である。まず、コメ不足に悩んでいる人々が共同してコメ銀行を設立する。どのように設立するのか、自分たちは設立のために何をしなくてはならないかを理解した後、コメ銀行のメンバーになる人々を確定し、その中から、コメ銀行運営委員会の委員を選出する。メンバーは米倉作りにかかる費用と、備蓄するコメの両方にコメで出資しなくてはならない。JVCは米倉の建設費の一部と備蓄用のコメを支援するが、支援するのは、村人が積極的に出資し、協力した場合に限られる。コメ銀行活動に参加することで、人々は協力し合うことの大切さや、共有財産の管理方法を学ぶことができる。

牝牛銀行

牝牛銀行は、村の中でも特に貧しい家族を対象とした活動である。牝牛銀行は、耕作用の牛を持っていない家族を1ヵ村につき2、3世帯選び、1頭の牝牛を提供する。生まれた子牛のうち2頭は牝牛銀行に返却し、他の人へと回転させていかなくてはならない。返却された子牛は、牛を持たない他の村人に提供される。

女性相互扶助グループ(MAG)

■オンタセット村の相互扶助グループの
メンバーが、グループから借りた資金を
使って経営している雑貨屋。

1995年に始めた女性相互扶助グループ(MAG)は、小さな商売などによって、収入を向上させたいと願う女性たちに、自らの貯蓄による回転資金を用意する活動である。メンバーはグループを結成し、利子の払い戻しや貯蓄のために定期的に集会を持つが、その集会は、商売の経験や問題を話し合う機会となっているだけではなく、生活全体について話し合い、お互いの信頼を深める機会となっている。

村の小規模公共事業

JVCは、村の小学校、お寺や集会所に通じる道路、小さな橋、排水溝の設置など、公共施設の新設や修理に資金支援を行なっている。村人と集会を持ち、活動への村人の貢献度や参加度などを話し合い、要請されているものの中から最も適したものを選ぶ。村人が労働および材料費の40%を負担することができる場合、JVCは1,000米ドル(約10万円)を上限として支援する。

環境教育

環境教育は環境保護・環境回復に関する意識を向上し、実用的な知識を身につけることを目的とし、5つの小学校で活動を行っている。

  • バセット山や自然沼で自然観察を行い、小学校から全ての生徒が参加し、自然観察・記録・グループ協議・報告書つくり・発表の仕方などを学ぶ。
  • 教師はJVCと月例会議を持ち、児童の進歩や理解度について報告する。
  • 野生動物保護について学ぶために、野生動物・鳥や森林を見学し、野生動物保護博物館を訪れる。
  • 学校で苗木栽培と野菜を育てる菜園づくりを行う。
  • プラスティックバックなどのごみを集めるキャンペーンを各学校で行う。
  • SARDプロジェクトに協力するため、多様な木の種を集めるキャンぺーンを全児童参加で進める。
 
 


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