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悪夢の出来事

JVCアフガニスタン事業担当補佐 谷山 由子
2008年5月29日 更新

JVCは、2005年からアフガニスタンの村で診療所運営や保健員さんの養成、お産婆さんの支援などを続けています。そこでは、常に治療する側あるいは予防を働きかける側の立場にたって病気をとらえることが多く、実際に病にかかった人の悩みや苦しみ、病を治すための様々な試みについて深くとらえるのはまだ不十分といえます。

教員研修で参加者をリラックスさせるハミドゥラ(左)教員研修で参加者をリラックスさせるハミドゥラ(左)

今回、現地に約2週間滞在し保健医療活動に携わってきた西愛子(看護師)が、たまたま原因のわからない病気にかかり長く患って最近回復したアフガニスタン・スタッフに、その時の様子を聞いてきました。彼の名前は、ハミドゥラ・マルーフ。教育支援活動や調査提言活動などに携わり、責任感も強く仕事をきちんとやり遂げる彼は現地のスタッフたちに頼りにされているスタッフです。その彼が病気にかかった時、どんな気持になったか、どんな治療を試みたのか、実際に起きた話をみなさんと共有したく思います。

悪夢の出来事

2007年7月31日、その朝5時少し前、私はいつもの通りに起き、いつもの通りにお祈りや朝の支度をし、迎えに来たJVCの車両に乗って仕事に出かけた。

その日はJVCが運営する診療所の在るゴレーク地域にある個人の医薬品販売店を現状把握のために訪問することになっていた。午前7時、最初の村クティで医薬品店を訪ね、それからカチャラ村、クズカシュコート村と周り、12時半頃最後のゴレーク村での聞き取りを終えて診療所にもどったのだが、いつにもなく強い疲れを感じ、顔全体と右目に痛みを覚えた。診療所のスタッフと一緒に昼食を摂ったのだが、何も味がしなかった。

診療所の医師(JVCスタッフ)に診てもらったのだが特別な異常は見つからず、「暑さが堪えたのだろうからゆっくり休むように」と言われた。この時期の昼間の気温は50℃前後になるので、外を出歩くと大変疲れるのは事実である。

午後2時半に診療所を出発し、4時にジャララバードの事務所に着き、それから少し事務作業をして自宅に向かった。自宅は事務所から35km離れており、リキシャに乗って通っている。その夜は顔と目の痛みに加え、めまいもしてなかなか眠れなかった。

翌朝、自分の身に起きたことが信じられなかった。右目を閉じることができないのだ。口はだらっと下がり、左の手も足も部分的だが麻痺していた。タクシーに乗って何とか事務所に着くと、同僚はみな驚き、色々と世話をしたり治療方法について情報をくれたりした。最大の不安は職を失うのではないかということだったが、回復するまで休職させてもらうことになった。その日から掛かり付けの内科医に診てもらい、処方された薬をのみ続けた。

ゆっくり回復していたのだができるだけ早く治りたかったのと、親の強い勧めもあってムラ―(イスラム僧)にも診てもらった。通常の食用油でなくバターを使うこと、鳥肉、特に鳩の肉を食べることを40日間続けるよう、さらに牛肉、ヤギ肉、魚、唐辛子、豆、生玉ねぎを1年間は食べないようにと言われ、私は忠実に教えを守った。

同時に伝統医療も受けることにした。全国的に名の知れたミアジババとパーピンという療法士が我が家から50kmほどのところで治療を行っている。彼らは家族で代々秘術を受け継いでおり、遥か遠くから通ってくる人も多い。私の場合、主な施術はオイルマッサージで、週1回、全部で5回受けた。毎回交通費も含めて100ドルほどの出費となったが、親せきに助けてもらって続けることができた。

40日後、私はほとんど回復し、仕事に復帰した。悪夢のようなできごとで、今でもどうしてあんなことになったのかよくわからないが、当時は通勤に治安上の不安を覚えたり、仕事に責任を感じていたのでストレスに疲労が重なったのかも知れない。闘病の間は将来への不安が大きかったが、職場の仲間が精神的に大きな支えとなってくれたのはとてもありがたかった。(聞き取り・翻訳:西愛子) 


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