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医療の現場

アフガニスタン事業担当 長谷部 貴俊
2006年10月 5日 更新

8月末、私はパキスタンを陸路で超え、アフガニスタン東部ジャララバードにあるJVC事務所に着きました。今回は移動を含めると約4週間の滞在予定で9月後半まで滞在しました。

井戸水を飲む子どもたち井戸水を飲む子どもたち

アフガン人スタッフらとともに、現在支援しているジャララバード郊外のゴレーク地方診療所を訪問しました。診察開始の8時前につくとすでに男女がそれぞれ別れて、総勢40名近く診療を待っていました。

診察を受ける子ども診察を受ける子ども

JVC支援前の診療所では薬の処方もいいかげんだったそうです。診療所以外では、村人は、村にいる自称医師(実際は医療のトレーニングをきちんと受けていません)の診察を受けるか、車で1時間半以上かかるジャララバード市内の病院に行くしかありません。現在は患者からも信頼され、多い日には90名が1日に来ていると診療所の医師は話していました。子どもと女性への医療を充実させるために、母子保健部(おもに出産前後のケア)と女医による外来診察も始めています。また、母親に連れられて、ちいさな子どもたちが予防接種を受けに来ています。通路では、ぎゃあ〜ぎゃあ〜と泣き声が響いています。

衛生教育の様子衛生教育の様子

JVCではジャララバード郊外の村々で井戸建設、村の保健士の育成や衛生教育も実施しています。衛生教育を行っている様子を木陰に座って見学していると近くの川の音も聞こえ、自分が治安が悪くなっているアフガニスタンにいることを忘れさせます。
 このような現実もありますが、今回私が滞在中、数日前に通った同じ場所で米軍とアフガン人通訳がタリバンの自爆テロ攻撃に会い、アフガン人1名が亡くなっています。また、NGOや外国人がテロや誘拐の対象になることもあり、事務所の外を散歩することもできない状態です。
 南部・カブールでは治安の悪化が甚だしく、今年に入り、米軍・NATOによるタリバン掃討で2400名が武力作戦で死亡したと言われています。この中には一般市民も含まれています。9月の主な事件としては、カブールで一度に16名死亡する爆弾事件やパクティカ県知事が殺害されることもありました。
米軍・NATOは現在4万人近くの兵をアフガン全土に展開し、治安維持だけでなくタリバン掃討を行っています。数日で100名近くタリバンを殺害すること作戦もしています。しかし、タリバンはケシ栽培の収益で財政基盤があり、人員も1万2千人いると言われています。武力による掃討作戦で治安回復は本当に来るのでしょうか?アフガンに未来はあるのでしょうか?あるアフガン人がいいました。「きっとタリバンだって、妻や子どももいるし、本当は戦いたくないかもしれない。でも今はそれしかないと信じている。」

武力によらない、言葉による平和を信じています。
 


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