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日本政府に向けNGO 5団体がお願い文を提出

JVCアフガニスタン現地代表 谷山 博史
2006年7月11日 更新

7月5日にアフガニスタンでこれまで実施されていたDDR(武装解除・動員解除・社会復帰プログラム)の成果と現在進行中のDIAG(非合法武装集団の解体)に関する国際会議がカルザイ大統領も出席のもと東京で行われました。DDRではこれまで6万人以上が武装解除の対象になりましたが、DDRの対象にならない非合法武装集団は外務省によると約12万5千人いるとされています。

一方、5月中旬から多国籍軍とタリバンの間で攻撃が激化する中、タリバンのみならず民間人も含む何百人という死者が出ています。このような現状の中、JVCをはじめとするNGO有志5団体は会議に先立ち、外務省に対して平和的な手段による治安の回復や復興におけるNGO活動の有用性を訴えるお願い文を提出しました。今後もJVCをはじめとするNGOはアフガニスタン復興や治安問題に関して政府関係者と対話をしていきます。

以下、全文を掲載します。

アフガニスタンの「平和の定着」に関する第2回東京会議(2006年7月5日、東京)へ向けた日本政府への御願い

2006年6月30日

外務大臣 麻生太郎殿

現在、多国籍軍・アフガニスタン国軍とタリバンの間での攻撃が激化するのみならず、民間人・NGO職員への襲撃・殺害もあとを絶たず、アフガニスタンの治安全体がさらに悪化しています。このような状況はNGOをはじめとして援助機関がアフガニスタンで復興活動をする際に、厳しい制約となっています。以上のように治安回復はアフガニスタン復興において欠かせない重要事項です。
日本政府は2001年以降、アフガニスタンの治安回復および復興に対し大きな貢献をしてきましたが、私たちは日本政府が本会議においてDDR(元兵士の武装解除・動員解除・社会復帰)に続き、DIAG(非合法武装集団の解体)のコミットメントを引き続き表明することを歓迎します。

我々日本のNGOは以下の事項を日本政府にお願いします。

1)軍事行動によらない平和的手段による治安回復
治安分野全体の改革に関して、これまで5つのセクターに対して担当ドナー別に主導する方法で進めてきましたが、今後はセクター間での一層の調整と統合をはかり、さらなる推進を望みます。特に司法と警察の強化および改革が重要であり、真実と和解プログラムを含む暫定的司法プロセスの実施を実現するために、国際ドナーは更なるの支援努力をするべきです。また、治安回復にむけて軍事行動によらない司法を始めとする平和的手段による解決を行うよう、国際社会にむけて日本政府が働きかけることをお願いします。

2)中立な立場の第3者も参加する公平なDDR評価
これまで6万人を超える元兵士を対象としたDDRに日本政府が強くコミットメントしたことを高く評価します。しかし、DDからRへの移行に数ヶ月元兵士が待たされるケースや、一部で地域のニーズや労働市場を考慮しない職業訓練が実施されたことがNGOによる調査報告書で述べられています。 DDRの成果を検証する際に、実施機関のアフガン新生計画だけでなく、中立な立場の第3者も参加する公平な評価が行われることをお願いします。

3)適切なDIAGの実施計画
日本政府がDIAGにおいて国際社会の取りまとめ役としての役割を果たすことは喜ばしく思います。但し、旧国軍兵士と異なり、非合法武装集団の兵士は、普段は貧しい農民である者等が、共通の信念で強く組織化されている場合が多いと言われています。DIAGは、旧国軍兵士に対するDDRと異なった次元に基づいて計画を立て、実施をすべきと考えます。対人地雷の保有・使用の禁止を非合法武装集団に求める方式として、対人地雷全面禁止条約に代わる「ジュネーブ・コール方式 」があり、既に5年間で28の非合法武装集団に対人地雷の保有、使用の禁止を約束させる実績をあげています。DIAGの実施に当たり、「ジュネーブ・コール」の例にあるように、政府系の組織では出来ない協力を、非合法武装集団の深い信頼を得て、持続的に協力ができる民間の組織が実施出来る道を導入することも一案と考えられます。
上記をご勘案の上、適切なDIAGの実施計画を作成されるよう、お願いいたします。

4)NGO支援活動の重要性
日本のみならずアフガニスタンで活動する多くのNGOは地域に根付いた復興活動に従事しています。しかし、アフガニスタンのNGOのなかには営利目的と受け止められる団体もあり(1700団体に上るNGOがNGO再登録の過程で排除されました。)期待以上に進まない復興に不満をもつアフガニスタンの市民はNGO全体に対して不信感をいだいています。 さまざまなNGOがあるなかで透明性をもってこれまで活動していたNGOも一括りにアフガニスタン国内でNGO批判の対象にさらされています。この状況を受け止め、これまで以上にNGOが自分たちの活動に対してアカウンタビリティーを高める必要があります。加えて、NGOに資金協力をしてきた国際機関・二国間政府もこれまで以上にモニタリングを強化する必要があります。

また、NGOは現在、アフガニスタンの関係省庁と協働し様々な復興支援事業を行っており、このような活動を通じてアフガニスタン政府の人員のキャパシティ・ビルディングに役立っているだけでなく、現地の専門家の養成にも役立っていると考えます。現在アフガニスタンで活動するNGOの活動はアフガニスタン政府が目指している復興の方向性と一致しており、この点をアフガニスタン政府に理解していただくよう、日本政府からもアフガニスタン政府に対して働きかけるとともに、本会議でも日本政府としてNGO支援活動の重要性を認識するよう、出席する関係閣僚・関係各国や団体に働きかけることを求めます。このような働きかけが、現地でのNGOによる復興支援活動を円滑に進め、NGOを通じた支援事業の広がりをもたらし、最終的にはアフガニスタン政府の人員のキャパシティ・ビルディングにつながると考えます。

最後に、DDRのR (社会復帰)の分野においてアフガニスタンの復興に大きな役割を担っているNGOが本会議に参加できるよう強くお願いします。現段階で日本政府がNGOの十分な参加が行われずに本会議を進めようとしていることを大変残念に思います。
また、カルザイ大統領にNGOがアフガン復興の重要なアクターとして活動をしていることを理解していただくためにも、カルザイ大統領とNGOとの対話の機会を設けていただくことを強くお願いします。

賛同団体
 地雷廃絶日本キャンペーン
 カレーズの会
(特活)難民を助ける会
(特活)JEN
(特活)日本国際ボランティアセンター


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