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2019年3月27日

再度、JVCのパートナー団体の救護員が救命活動中にイスラエル当局に狙撃・殺害されました

パレスチナ事業担当 山村 順子
2019年4月 1日 更新
Sajed PMRS.jpg救護ボランティア中にイスラエルに撃たれて亡くなった、サージド・ミズヘルさん

こんにちは、エルサレム事務所の山村です。

昨年6月、JVCのパートナー団体の救護員・ラザンさん(21)が救護活動中に撃たれて亡くなった事件も記憶に新しい中、再び救護ボランティアに犠牲者が出てしまいました。

3月27日、私たちが東エルサレムでの活動を共に続けてきた現地NGO「医療救援協会(MRS)」の西岸支部、「パレスチナ医療救援協会(PMRS)」の救護ボランティア、サージド・ミズヘルさん(17歳)がイスラエル軍に撃たれて亡くなりました。ベツレヘム南部のディヘイシャ難民キャンプで負傷者を助けていたサージドさんは、誰の目にも反射して目立つ色の救護員ベストを着用していたにもかかわらず、腹部を狙撃されました。その傷が深く、搬送先の病院で息を引き取りました。
(参照:WHOによる抗議メッセージ(英文)

負傷者を救う医療従事者への攻撃は国際法違反であり、どのような理由であっても、断じて許されるものではありません。これまでに西岸やガザで起こった武力侵攻や戦争でも、イスラエル当局による医療従事者への攻撃は幾度となく繰り返され、国連機関による調査でもその問題が指摘されてきました 。(注1)

JVCも、ラザンさんの死を受けて医療従事者へのイスラエル軍の武力行使に対する抗議文を昨年6月に発表しました。

このような理不尽なことは、二度と繰り返されるべきではありません。JVCはサージドさんを追悼するとともに、医療従事者を含む市民に対するイスラエル当局の過剰な武力行使を、改めて非難します。

本事件を受け、PMRSが出した声明文を紹介します。3月27日付の発表です。

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緊急―即時発表
最新情報

パレスチナ医療救援協会(PMRS)の関係者一同は、ベツレヘム南部ディヘイシャ難民キャンプ出身の救護ボランティアであるサージド・ミズヘル(Sajed Mizher)が今朝イスラエル軍によって殺害されたことに対し、衝撃を受け、喪に服しています。

サージドは、イスラエル軍によるキャンプの急襲に際し、救護員の制服を着て職務を遂行していたところ、腹部を実弾で撃たれ、その後病院で亡くなりました。PMRSは彼の家族に対し謹んで哀悼の意を示し、また彼らの痛みに寄り添います。

私たちは全てのパートナーに対し、イスラエルによる重大な国際人道法違反を強く非難し、また医療関係者と他の被保護者に対する攻撃の即時停止を要求するよう、呼びかけます。

サージドの冥福と、彼の家族が慰めを見出すことをお祈りします。

〈以下原文〉

URGENT - FOR IMMEDIATE RELEASE
UPDATE

The whole family of the Palestinian Medical Relief Society is in shock and mourning following the killing of our first aid volunteer Sajed Mizher, from Dheisheh refugee camp south of Bethlehem, by the Israeli army this morning.

Sajed was shot in the abdomen with live ammunition as he was performing his duty, in his first aid uniform, during a raid by Israeli force on the camp; he later succumbed to his wounds at the hospital.

PMRS presents its deepest condolences to his family and loved ones and associates itself to their pain. We call on all our partners to condemn unequivocally this severe violation of international humanitarian law by Israel and to demand the immediate cessation of attacks on medical personnel and other protected persons.

May Sajed rest in peace and his family find solace.

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サージドさんはディヘイシャ難民キャンプの出身でした。同キャンプでは、2016~17年の2年間で116人がイスラエル軍の武力行使により負傷しており、うち73人が実弾による被害です 。(注2)

西岸各地のパレスチナ難民キャンプでは、日常的にイスラエル軍の侵入があり、サージドさんが亡くなった同日も、各地で19人のパレスチナ人が逮捕されています。イスラエル軍が侵入する理由は「治安維持のため」「(過去に投石した人などを)逮捕するため」とされていますが、ベツレヘムの事情に精通するパレスチナ人ガイド男性は、「多くの若者が脚を撃たれて失っている。これは治安維持ではなく、パレスチナ人から抵抗の精神を奪い取るためだ」と語っています。

以前、JVCがベツレヘムの難民キャンプや東エルサレムの事業地で行ったインタビューでも、多くの17歳頃の若者が明確な理由なく逮捕され、刑務所に連れて行かれるという話を聞きました。また、JVCのパートナー団体勤務のスタッフの息子が逮捕されたケースもありました。

サージドくんのご冥福をお祈りするとともに、救護員すらも撃たれてしまう現実を変えていくために何ができるのか、JVCは考え続けていきたいと思います。

注1)「被占領パレスチナ地域における2018年の抗議運動に関する国連調査委員会報告書」など
"Report of the UN Commission of Inquiry on the 2018 protests in the OPT"

注2)UNRWAレポートより(2017年3月16日、2018年6月13日付)
"Injuries and fatalities among Palestine refugees in the West Bank 2016"
"Injuries and fatalities among Palestine refugees in the West Bank 2017"

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