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ガザ・栄養改善支援の記事一覧

昨年の夏の戦争停戦から9ヶ月が過ぎました。戦争中とその後、3ヶ月間の停止に追い込まれたガザ地区北部に位置するジャバリヤでの「子どもの栄養失調予防事業」は2014年10月以降から再開し、多くの寄付者の皆様に支えられながら、また現地のスタッフ・ボランティアさんの意志を尊重しながら続けられています。

【ガザ・栄養改善支援】
事業パートナー・アマルの「ガザ終戦」

パレスチナ事業担当 並木 麻衣
2015年5月13日 更新

こんにちは、パレスチナ事業担当の並木です。

JVCのプロジェクトを運営する仲間として知り合い、今では友人として付き合っているガザの人たちを、先日のパレスチナ出張で訪ねることができました。みんなが無事かどうか、毎日気が気ではなかった2014年夏の戦争から、8ヶ月も経過していました。

戦争前のガザ地区のビーチ(2012年撮影)戦争前のガザ地区のビーチ(2012年撮影)

ガザは、アフリカとアジアと地中海をつなぐ交易地・中継地として、4000年以上の歴史を持ち、今でも様々な遺跡・遺物が発見されています。英国委任統治時代までは、カイロとハイファとベイルートをつなぐ鉄道も、ガザを通っていました。

ガレキを運ぶ男性。ガザ北部にてガレキを運ぶ男性。ガザ北部にて

2014年7月7日~8月26日までの50日間にわたるパレスチナ・ガザ地区へのイスラエルからの軍事行動は、パレスチナ側に、死者2,205人(市民1,483人)、負傷者11,099人の被害を出しました。

戦後、ガザでの失業率は50パーセント近くまで膨れ上がり、一日12時間以上の停電が今も続いています。また、封鎖以降の度重なる攻撃への人々の疲労と絶望が色濃い状況から、引き続き人道支援と問題の抜本的解決が望まれています。

バンクシーのグラフィティアートとガザの子どもたち。写真左は、JVC事業の視察に来ていただいた東京大学院医学系研究科の神馬征峰教授、右はJVC今野。(2015年3月6日、JVC金子撮影)バンクシーのグラフィティアートとガザの子どもたち。写真左は、JVC事業の視察に来ていただいた東京大学院医学系研究科の神馬征峰教授、右はJVC今野。(2015年3月6日、JVC金子撮影)

ガザ地区でバンクシーのグラフィティアート(壁の落書き)を見つけました。

バンクシーは、世界的に有名なグラフィティアートのライターで、ベツレヘムの分離壁に描いたグラフィティアートによって、パレスチナでも有名になりました。

この猫のグラフィティアートは、破壊された家で唯一残ったトイレの壁に描かれています。

7月20日時点でのガザの状況(UNOCHAより

「神が守ってくれる、また会って、一緒にアイスを食べに行こう!」

それが彼女からの今月18日(金)の最後の言葉だった。私がガザで最もお世話になっている人の1人、現地パートナーNGO、AEI(人間の大地)のスタッフであるアマルと、本日4日ぶりに電話連絡が取れた。18日はひっきりなしの銃声と泣き叫ぶ子どもの声が後ろで聞こえる中、私も泣きながら電話した。正直もう駄目かもしれないと思って、電話中涙が止まらなかった。その後の2日間は電話がつながらず、私が送るFacebookのメッセージを彼女が見てくれて既読になっているか?それを頼りに生存を確認した。それでも21日月曜日からはそれもなくなり、気が気ではなかった。

ガザ市近郊のJVC事業地にて(2013年11月21日、今野撮影)ガザ市近郊のJVC事業地にて(2013年11月21日、今野撮影)

ガザ地区中部のディール・アル・バラフに住む看護師の友人に、電話で状況を聞きました。私がパレスチナを発つ直前の7月14日に電話で話した際には、彼の自宅周辺もイスラエル軍の空爆を受けて近所の住民が殺されていましたが、まだ家から出て市場に買い物に行くことができていると話していました。また、電気も大規模攻撃の開始前と同様、1日8時間来ており、彼の声も比較的落ち着いていました。しかし、今日18日に電話したときの彼の声は震えて、ずっと緊迫感を強めており、「状況はとても悪い」と話していました。以下が、彼から聞いた詳しい状況です。

ガザ地区のJVC活動地にてアマル。2014年1月、広瀬撮影ガザ地区のJVC活動地にてアマル。2014年1月、広瀬撮影

7月18日、イスラエル軍は地上侵攻を開始しました。

侵攻開始から現在(日本時間18日午後9時)までにすでに、5歳の幼児を含む28人のパレスチナ人が殺されています(Maan News)。JVCガザ事業のパートナー団体で働くアマルに、安否を確認するため電話しました。彼女とその家族が、地上侵攻で最初の被害を受ける可能性の高いガザ地区北部ベイト・ハヌーンに住んでいるからです。

右から2番目がアマル、真ん中がJVCガザ事業担当金子。(2012年8月撮影)右から2番目がアマル、真ん中がJVCガザ事業担当金子。(2012年8月撮影)

7月14日、JVCがガザ地区で実施してきた、子どもたちの栄養失調予防事業で働くパレスチナ人の同僚アマルに、安否確認も含めて電話で状況を聞きました。彼女は、ガザ地区の中でも特にイスラエル軍からの攻撃が激しい、北部のベイト・ハヌーンという地域に住んでいます。以下が、彼女から聞いた内容です。

7月10日、ガザ地区のガザ市内に住む友人に確認したところ、空爆が家の周囲にも撃ち込まれている様子で、電気は昼3時から夜11時までしか通っておらず、夜11時から翌日3時までは停電しているとのことでした。

普段はガザ市近郊にある難民キャンプの薬局で働いており、私のガザ滞在中は通訳としてお世話になったこの友人は、次のように私に言いました。

「たくさんの家族が、子供たちが、女性たちが、男性たちが、殺されています。これは単なる犯罪行為です。今は危険だから来てはいけません。状況が落ち着いたらまた来てください。ガザの人々はあなたをいつも歓迎しています」

何かできることがないか尋ねると、友人は次のように答えました。

「私たちのためにドアを開けに来てください」

この「ドア」という言葉には、2つの意味が込められていたのだと思います。
ひとつは、封鎖下で何年も外に出ることができない中で外部世界への道を開いてほしいということ、もうひとつは、巨大な牢獄の中で爆弾が振ってくるガザの絶望的状況から解放されるための道を作ってほしいという意味です。

【※以降は7/18に記載】本日18日、イスラエル軍は地上侵攻を開始しました。すでに230人以上もの死者が出ているガザ地区内の被害が、一層深刻になることが予想されます。こうした緊張の中、この友人からのメッセージをもらい、ガザの「ドア」が開かれる日が早く来るように、少しずつできることをしていこうと決意を新たにしました。

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