四ヶ浜の鶴ヶ浦にある鶴ヶ浦生活文化センターは、震災直後から8月7日の閉所まで、避難所として機能していました。この避難所に、かねてよりJVCと交流のある千葉県の「農事組合法人 三里塚ワンパック野菜」の農家の方々が、有機野菜の提供を続けて下さいました。週一回、玉ねぎ、じゃがいも、ほうれん草から季節の野菜まで、様々な野菜が避難所に届き、おにぎりやパン、インスタント食品中心の避難所の食生活が改善されました。
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JVCが活動する鹿折の四ヶ浜(大浦・小々汐・梶ヶ浦・鶴ヶ浦)では、昔から養殖業が盛んに行われてきました。かつて大浦、小々汐、梶ヶ浦ではワカメ、コンブの養殖が、鶴ヶ浦では牡蠣の養殖が特に盛んでした。しかし、今回の津波によって、養殖のための船やいかだ、作業場のほとんどが流失してしまい、養殖に携わる多くの方々が仕事を奪われてしまいました。
ワカメの養殖は例年11月頃から始められ、早ければ約2カ月後には収穫期を迎えます。10月下旬、準備作業に追われるある養殖業者の方から、養殖に使う浮きのマーキング作業の依頼を受けました。依頼された作業の内容は、浮きの一つ一つにその所有者を示すマークを書いていくというものです。

積み上げられた大量の浮き(右はJVC山崎)
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津波と火災によって消失した厳島神社の全景
10月22日と23日、鹿折地区・四ヶ浜の大浦と梶ヶ浦で、それぞれ神社の式典に合わせて芋煮会が行われました。例年この季節になると、この地域では神社の式典が行われ、そこに住む人々が神社に集まります。しかし今年は震災の影響で、この地域に住んでいた人々の多くは離散してしまいました。また、大浦の「厳島神社」に至っては、津波と火災によって消失してしまいました。
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「江戸川区太鼓連盟」(後述)から寄贈された太鼓
JVCが活動している鹿折の小々汐地区では、古くから太鼓の打囃子が盛んに行われてきました。この打囃子は地域の伝統芸能として、「小々汐打囃子保存会」という団体によって代々引き継がれ、例年8月に行われる「気仙沼みなとまつり」や鹿折地区で行われる地域のお祭りで披露されてきました。
ところが今回の震災の津波によって、保存会が所有していた大・中・小合わせて約30個の太鼓や、笛、ばちなどの道具のほとんどが流出してしまいました。そのため保存会は、今後の活動を続けることが困難な状況に立たされました。
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