9月18日から10月1日まで約2週間、ガラシン県で複合農業を中心に見学させてもらいました。ガラシン県で長く複合農業や住民運動に携わって来たバムルーン・カヨタさんや、カヨタさんの秘書であるジェンウェンさんにお世話になり、ジェンウェンさんの暮らすクッタカイ村で生活しました。
カヨタさんは自らも農業を営みながら、地域のリーダーとして様々なシンポジウムにも出席しています。私がお世話になった期間には、地域の方と複合農業のネットワークを作り、お互いの農地で協力して灌漑の設備を作っている最中でした。イサーン(東北タイ)の農業にとって最も重要な要素が「水」であり、日照りの続く乾季にどのように農業用水を確保するかが問題だそうです。
そこで、複合農業を営む農家ではため池を作り雨季のうちに水を貯めます。そして水を他の畑に送るパイプと、水を組み上げるためにソーラーパネルを設置します。農民グループで協力して作ることで、複合農業を着実に実践しているのが印象的でした。設備費の一部は公的な補助もあるそうですが、このような農民同士のネットワークがあるからこそ、そのような補助を引き出せるのではないか、と感じました。
クッタカイ村での生活も、田んぼで取れた魚やカエル、カニや野鳥などを調理した、田園地帯ならではのおいしい食事にありつけて、とても面白い日々でした。今月は引き続き、このクッタカイ村周辺で生活し、農作業を中心に行っていきます。