2020年12月の記事一覧
子どもたちへの補習学級と並行して、保護者やコミュニティの住民たちとワークショップを開催し、「コミュニティの公共物を守っていくためには?」について話し合いました。
このようなワークショップを開催する背景には、政府や国連、NGOなどの支援団体の援助により設置された施設の多くが、コミュニティによって適切に維持・管理されずに使用されなくなっている事実があります。設置から数年後に使用されずに朽ち果てているハンドポンプ式井戸、しっかりと管理されずソーラーパネルやジェネレータが盗難され機能しなくなった給水施設、ぼろぼろになった学校の机・椅子。
3月、スーダン教育省は、COVID-19の感染拡大を防ぐ対策として、全国の学校の休校を決定しました。JVCが活動する南コルドファン州の就学率は低く、避難民を中心に多くの児童が正規の学校に通っていないため、今年1月から、学校に通っていない子ども達が一定の学力をつけて正規の学校に編入することを目指し、補習学級を開始していました。しかし、学校の休校を受けて、補修学級も3月中旬から休止せざるを得ませんでした。
その間、テレビやインターネットへのアクセスがなく遠隔教育が難しい避難民を対象に、どういった手段で教育の機会を提供することができるのか試行錯誤していました。州保健省がCOVID-19の啓発活動以外でのコミュニティへの立ち入りを許可しなかったため、啓発活動と一緒に宿題を配布する、コミュニティ内の先生が対面で教える、など様々な案を検討している中、以前報告した通り、JVCの活動地域にて集落への武力攻撃が発生して、子どもを含む多くの住民が避難を余儀なくされたのです。